ドラムパターン ~8ビート・16ビート・4ビート(シャッフル)・4つ打ち (ダンスビート)・フィルインなど ~ (テキストと画像での解説)
※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。
「ドラム」のパターンには様々なパターンがありますが、
基本的には、これらの「ビート」 ( と 「フィルイン」) を変化させたり、
組み合わせたりして作られます。
- 8ビート
- 16ビート
- 2ビート
- 4ビート (シャッフル)
- 4つ打ち (ダンスビート)
- 頭打ちのビート
- フィルイン
8 ビート
それでは、まず、「8ビート」(えいとびーと) について説明していきます。
「8ビート」(えいとびーと) は、
「4/4拍子」の1小節間の中で「ハイハット」が「8分音符」で8回刻まれるビートです。
※ 「8ビート」に限らず、
基本的に、ドラムのビートは、
「4/4拍子」で考えられています。
見て頂いている画面のマス目は、「4分音符」になっていて、
マス目(4分音符)を4つごとに区切っている青い縦線が小節の区切りを表しています。
また、「ノート」(横棒)は音符の役割を果たすもので、
「ノート」の長さが「音符」の長さになり、
1マスに2つ入るノートの長さは「8分音符」、
1マス(4分音符)に4つ入るノートの長さは「16分音符」になります。
マス目の空白箇所は 「休符」 扱いになり、空白の箇所の長さが「休符」の長さになります。
8ビートの基本形
「8ビート」の基本形では、
ハイハットを「8分音符」で刻みつつ、
「バスドラム」を「1拍目」と「3拍目」、
「スネア」を「2拍目」と「4拍目」で叩きます。
また、「ハイハット」は、多くの場合、
拍の表にアクセントが付くように拍の表を少し強く叩きます。
※ DTMで打ち込みのドラムを作る場合、
「MIDIシーケンサー」の 「Velocity」 (ベロシティ = 音の強弱) で表拍と裏拍に強弱を付けます。
色々な 8ビートパターン
「8ビート」の中にも、様々なパターンがありますが、
この1小節間のビートの状態を基本形として、
「バスドラム」と「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
様々なパターンの「8ビート」が作られます。
バスドラム ( BassDrum ) を増減させた 8ビートパターン
例えば、「3拍目」の「バスドラム」を「8分音符」で2回鳴らしたり、
「2拍目裏」で「バスドラム」を鳴らしたり、
「1拍目」の「バスドラム」を「8分音符」で2回鳴らして、
「3拍目」の「バスドラム」を抜き、
「4拍目裏」で「バスドラム」を鳴らす、
といったように、「バスドラム」の鳴らす箇所を増減させるだけでも、
様々なバリエーションの「8ビート」が作れます。
また、「16分音符」(16分休符)の細かいリズムで「バスドラム」を入れると、
緩急とメリハリがハッキリした感じのリズムになります。
スネア ( Snare ) を増減させた 8ビートパターン
同じように、「スネア」の鳴らす箇所を増減させる事で、
様々なバリエーションの「8ビート」が作れます。
例えば、「4拍目」の「スネア」を「8分音符」で2回鳴らしたり、
「3拍目裏」で「スネア」を鳴らしたり、
「2拍目」の「スネア」を「8分音符」で2回鳴らして、
「4拍目」の「スネア」を抜き、
「4拍目裏」で「スネア」を鳴らす、
といったように、「スネア」の鳴らす箇所を増減させる事でも、
様々なバリエーションの「8ビート」が作れます。
疾走感のある 8ビートパターン
また、「8ビート」で「スネア」の手数を増やす事で、
疾走感がある「8ビート」を作る事が出来ます。
「スネア」の手数を増やして作る疾走感のある「8ビート」では、
「2拍目」の「裏拍の裏」と、「3拍目」の「表拍の裏」で
「スネア」を鳴らすパターンが多く使われます。
※ 「拍」(「4/4拍子」なら4分音符) を2等分した際、
前半の部分を「表拍」(おもてはく)、
後半の部分を「裏拍」(うらはく)と言います。
※ そして、これは個人的な呼び方で、
一般的には使われていない呼び方ですが、
「表拍」と「裏拍」を、
さらに2等分した際の、
後半部分の事を「表拍の裏」(おもてはくのうら)、
「裏拍の裏」(うらはくのうら)、と呼んでいます。
先ほどの8ビートの状態に、
「4拍目」の「裏拍の裏」で
「スネア」を鳴らすパターンも多く使われます。
さらに、「バスドラム」も細かいリズムにすれば、
ファンキーな感じの「8ビート」が作れます。
このように、「バスドラム」と「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
様々なパターンの「8ビート」が作れます。
ハイハット ( Hi-Hat ) を増減させた 8ビートパターン
また、冒頭で、「8ビート」は、
”1小節間の中で「ハイハット」が「8分音符」で8回刻まれるビート”
だと説明しましたが、
「8分音符」の1か所だけ
16分音符を2回刻むように変更したり、
「クローズハイハット」から「オープンハイハット」に切り替えて、
「4分音符」で伸ばす箇所を作ったりする「8ビート」のパターンもあります。
ただ、「ハイハット」の刻みを変更し過ぎると、
「8ビート」ではなく、
「16ビート」や「4ビート」寄りになります。
※ ドラムの「ビート」は、
頻繁に用いられる「ビート」のパターンを共通認識として会話できるように、
「8ビート」や「16ビート」といった名称を付けているだけで、
”「8ビート」はこうじゃなければ駄目だ!”
というような事はないと思っています。
実際、世の中の多くの楽曲でも、
「8ビート」と「16ビート」がゴチャ混ぜなビートが多く使われていますし、
色々なビートを組み合わせたりして、新しいビートが生み出されています。
ですので、あまり固く考えず、
各「ビート」の基本形から色々と変えてみて、
バリエーションを作ってみると良いと思います。
ライドシンバル ( Ride Cynbal ) と フロアタム ( Floor Tom ) で刻む 8ビートパターン
また、「8ビート」では、「ハイハット」の代わりに、
「ライドシンバル」や「フロアタム」でリズムを刻んだりもします。
また、「ハイハット」の代わりに「ライドシンバル」でリズムを刻んで「8ビート」を叩く際に、
「ライドシンバル」の「ボウ」と「カップ」を使い分けたり、組み合わせたりして、
ビートのバリエーションを増やせます。
2小節の長さの 8ビートパターン
また、「8ビート」に限らず、
「ビート」のまとまりを「2小節」の長さにするパターンもあります。
バスドラムとスネアのリズムを繋いで作る 2小節の長さの8ビートパターン
「ビート」のまとまりを「2小節」の長さにする際に、
よく使われるのが、
「2小節」目の「バスドラム」で、
1拍目表の「バスドラム」を抜いて、1拍目裏で「バスドラム」を鳴らす、
というパターンです。
また、このパターンで「2小節」の長さのビートパターンにする際には、
「1小節」目の4拍目裏で
「バスドラム」を鳴らす事が多いです。
そうすると、「バスドラム」のリズムが2つの小節をまたぐので、2つの小節のビートが繋がって感じられます。
※ この方法で、
4小節間の「バスドラム」のリズムを繋いで、
4小節の長さのビートパターンにする事も出来ますが、
あんまり繋げ過ぎると長ったらしく単調になるので、
4小節を繋ぐ場合には、
「スネア」や「ハイハット」で変化を加えるようにした方が良いと思います。
「ビート」のまとまりを「2小節」の長さにする際に、
よく使われる もう1つのパターンが、
1小節目における「4拍目」の「裏拍の裏」と、
2小節目の「1拍目」の「表拍の裏」で「スネア」を鳴らす、
というパターンです。
そうすると、「スネア」のリズムが2つの小節をまたぐので、
2つの小節のビートが繋がって感じられます。
※ このパターンで「2小節」の長さのビートパターンにする際には、
2小節目の「2拍目」の「裏拍の裏」と、
2小節目の「3拍目」の「表拍の裏」で
「スネア」を鳴らす事が多いです。
1小節のビートパターンを2種類並べて作る 2小節の長さの8ビートパターン
また、「バスドラム」や「スネア」のリズムを繋げず、
単純に、1小節間のビートパターンを2種類並べて、
「2小節」の長さの「ビート」のまとまりにするパターンもあります。
例えば、このような、1小節間の「8ビート」と、
このような、1小節間の「8ビート」を、
そのまま並べて、
2小節の長さの「ビート」のまとまりにする、
という感じです。
この2小節の長さの「ビート」のまとまりを、
繰り返すようにすると、
2小節ごとに、同じ「ビート」が
繰り返されていると感じられるようになります。
このように、1小節間のビートパターンを2種類並べて、
2小節の長さのビートパターンにしたりする事が出来ます。
楽曲構成におけるビートパターンについて
楽曲のセクション(イントロやAメロなどの事)は、
「8小節」、または「16小節」の長さで作られる事が多く、
楽曲の各セクションにおけるドラムのビートは、
「2小節」の長さで作られたビートパターンを4回繰り返して「8小節」の長さにしたり、
8回繰り返して「16小節」の長さにしたりして作られる事が多いです。
※ もちろん、1小節の長さのビートパターンを8回繰り返して「8小節」にしたり、
16回繰り返して「16小節」にしたりもしますが、
1小節の長さのビートパターンを繰り返すだけだと、
少し単調な感じになってしまうので、
1小節のビートを繰り返す中で、
どこかしらの箇所に少し変化を加えたりして、
ビートが単調にならないように工夫が必要になります。
※ 逆に、4小節の長さのビートパターンだと、
ビートの1区切りまでが長く感じてしまいますので、
ビートが長ったらしく感じないように工夫をする必要があります。
※ ですので、ビート作りに慣れていないのであれば、
「8ビート」に限らず、「16ビート」や「ダンスビート」などでも、
とりあえず、2小節の長さのビートパターンを作り、
その2小節の長さのビートパターンを繰り返して、
楽曲の各セクションのドラムを作ってみると良いと思います。
16 ビート
それでは次に、「16ビート」(じゅうろくびーと) について説明していきます。
「16ビート」の基本形では、
ハイハットを「16分音符」で刻みつつ、
「バスドラム」を「1拍目」と「3拍目」、
「スネア」を「2拍目」と「4拍目」で叩きます。
「16ビート」は、人間が叩く際、
基本的に、両手のスティックを交互に動かして、
16分音符で「ハイハット」を刻みます。
そのため、スネアを叩く箇所では、
「ハイハット」が叩けなくなります。
ですので、実際に人間が叩いている場合、
スネアを叩く箇所では、
「ハイハット」は抜いた状態になります。
※ ただ、DTMの打ち込みでドラムを作る場合、
「スネア」を叩く箇所でも「ハイハット」を鳴らせるので、
実際に人間が叩いているアナログなドラムの感じにしたい場合には、
「スネア」を叩く箇所で「ハイハット」を抜いて、
特に気にしないのであれば、「スネア」を叩く箇所でも
そのまま「ハイハット」を鳴らすのも良いと思います。
また、「16ビート」の「ハイハット」も、多くの場合、
拍の先頭の「16分音符」にアクセントが付くように少し強く叩きます。
色々な 16ビートパターン
「16ビート」の中にも、様々な種類がありますが、
「8ビート」の時と同じように、
この1小節間のビートの状態を基本形として、
「バスドラム」と「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
様々な種類の「16ビート」が作られます。
バスドラム ( BassDrum ) を増減させた 16ビートパターン
例えば、「3拍目」の「バスドラム」を「8分音符」で2回鳴らしたり、
「2拍目裏」で「バスドラム」を鳴らしたり、
「1拍目」の「バスドラム」を「8分音符」で2回鳴らして、
「3拍目」の「バスドラム」を抜き、「4拍目裏」で「バスドラム」を鳴らす、
といったように、「バスドラム」の鳴らす箇所を増減させるだけでも
様々なバリエーションの「16ビート」が作れます。
また、「16ビート」の「バスドラム」は、
「16分音符」(16分休符)の細かいリズムで入れる事も多く、
「16ビート」の基本形にプラスで
1拍目の「裏拍の裏」、
2拍目の「表拍の裏」、
3拍目の裏拍、
4拍目の「表拍の裏」で鳴らす、
というように、細かいリズムでファンキーなビートにしたりします。
スネア ( Snare ) を増減させた 16ビートパターン
「スネア」の鳴らす箇所も「8ビート」の時と同じように、
「4拍目」の「スネア」を「8分音符」で2回鳴らしたり、
「3拍目裏」で「スネア」を鳴らしたり、
「2拍目」の「スネア」を「8分音符」で2回鳴らして、
「4拍目」の「スネア」を抜き、
「4拍目裏」で「スネア」を鳴らす、
といったように、「スネア」の鳴らす箇所を増減させる事で
様々なバリエーションの「16ビート」が作れます。
疾走感のある 16ビートパターン
また、「16ビート」においても、基本形に、
「2拍目」の「裏拍の裏」と、「3拍目」の「表拍の裏」で
「スネア」を鳴らすと疾走感があるビートになります。
※ 「スネア」の叩く箇所を増減させて「16ビート」のバリエーションを作る際にも、
人間が叩いている場合、
スネアを叩く箇所では、
「ハイハット」は抜いた状態になります。
このように、「バスドラム」と「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
様々な種類の「16ビート」が作れます。
ハイハット ( Hi-Hat ) を増減させた 16ビートパターン
また、「16ビート」においても、
「ハイハット」の特定箇所を変更してバリエーションを作ります。
「16ビート」の場合、
「ハイハット」の特定箇所を抜く事でバリエーションを作る事が多いと思います。
例えば、各「拍」の「表拍の裏」の「16分音符」を抜くと、
「チッチキ、チッチキ、チッチキ、チッチキ」
といったリズムの「ハイハット」になり、
各「拍」の「裏拍」の「16分音符」を抜くと、
「チチッチ、チチッチ、チチッチ、チチッチ」
といったリズムの「ハイハット」になります。
さらに、今の二つを組み合わせて、
「チッチキ、チチッチ、チチッチ、チッチキ」
といったリズムの「ハイハット」にしたりもします。
また、「クローズハイハット」から「オープンハイハット」に切り替えて、
バリエーションを作ったりもします。
「16ビート」の「ハイハット」を使った少し特殊なバリエーションとしては、
「スネア」を鳴らさずに、
「ハイハット」に細かくアクセントを付けつつ、
「ハイハット」のオープンとクローズを使い分けたりするバリエーションがあります。
例えば、こんな感じです。
「スネア」を鳴らさない「ハイハット」のみの「16ビート」は、
イントロや間奏の始めといった楽曲の曲調を変化させる箇所で使われる事が多く、
「スネア」抜いた「ハイハット」のみの「16ビート」を
4小節間繰り返した後、
「16ビート」に「スネア」を入れ始めて、
少しずつビートを盛り上げていく、
というパターンで使われる事が多いです。
ライドシンバル ( Ride Cynbal ) と フロアタム ( Floor Tom ) で刻む 16ビートパターン
また、「16ビート」で、「ハイハット」の代わりに、
「ライドシンバル」や「フロアタム」でリズムを刻む際には、
片手で刻めるリズムにされます。
※ ドラムセットの各打楽器を置く位置の関係上、
「ライドシンバル」や「フロアタム」で「16分音符」のリズムを刻みながら
「スネア」を叩くことが難しいからです。
「16ビート」の「ハイハット」のリズムで、
片手で刻めるリズムにするには、
こんな感じで隙間を空けます。
「ライドシンバル」では、
「ボウ」と「カップ」を使い分けて、
ビートのバリエーションを作ったりします。
※ 先ほどのように、
「スネア」を鳴らさない「16ビート」を
「ライドシンバル」と「フロアタム」で叩く際には、
「ライドシンバル」と「フロアタム」を両手で叩き、
アクセントをバラつかせたりしてバリエーションを作ります。
2小節の長さの 16ビートパターン
また、「16ビート」でも、
2つの小節で「バスドラム」や「スネア」のリズムを繋げて、
2小節の長さのビートパターンにしたり、
「バスドラム」や「スネア」のリズムを繋げずに、
1小節間のビートパターンを2種類並べて、
「2小節」の長さの「ビート」のまとまりにしたりします。
2 ビート
それでは次に、「2ビート」(つーびーと) について説明していきます。
「2ビート」の基本形では、
拍の表で「バスドラム」、
拍の裏で「スネア」を叩きます。
また、必ずという訳ではありませんが、
多くの場合、「ハイハット」か「ライドシンバル」を
「8分音符」で刻みます。
「2ビート」で、
「ハイハット」か「ライドシンバル」を使って「8分音符」のリズムを刻む際には、
基本的に、アクセントが拍の裏に付くように叩きます。
色々な 2ビートパターン
「2ビート」の中にも、いくつかの種類があって、
この1小節間のビートの状態を基本形として、
「バスドラム」と「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
数種類の「2ビート」が作られます。
バスドラム ( BassDrum ) を増減させた 2ビートパターン
例えば、「2拍目」と「4拍目」の「バスドラム」を「16分音符」で2回鳴らしたり、
「2拍目」の「裏拍の裏」と、
「4拍目」の「裏拍の裏」で「バスドラム」を鳴らしたり、
「2拍目」と「4拍目」の「バスドラム」を抜いて、
「1拍目」と「3拍目」だけ「バスドラム」を鳴らす、
といったように、「バスドラム」の鳴らす箇所を増減させるだけでも
数種類の「2ビート」が作れます。
スネア ( Snare ) を増減させた 2ビートパターン
「スネア」の鳴らす箇所を変更するパターンは少なく、
「2拍目」の裏 と 「4拍目」の裏の「スネア」を抜いた後、
「2拍目」の「表拍の裏」と「裏拍の裏」、
「4拍目」の「表拍の裏」と「裏拍の裏」で「スネア」を鳴らす、
というくらいのバリエーションになります。
※ 今、「BPM」(テンポ) は「120」なのですが、
聴いて頂いて分かるように、「BPM」が「120」でも
「2ビート」はかなりスピード感のあるビートです。
※ 「BPM」が「120」くらいであれば、
紹介したような「スネア」のバリエーションで「2ビート」を叩くことも出来ますが、
「BPM」が「160」などの速いテンポになると、
「スネア」を細かく入れた「2ビート」を人間が叩くのは難しく、
聴いている側としても、
”なんだか忙しいな~” といった感じに聴こえると思います。
※ ですので、「2ビート」では、
「スネア」を変更する事は少なく、
そのまま裏拍でのみ叩く事が多いです。
ハイハット ( Hi-Hat ) を抜いた 2ビートパターン
「2ビート」は、”メロコア” ・ ”メタル” といったジャンルで使われる事が多いビートで、
「メロコア」で「2ビート」を使用する際には、
拍の表の「ハイハット」(またはライドシンバル) を抜いた状態で叩くことも多いです。
2小節の長さの 2ビートパターン
「2ビート」では、2つの小節で「バスドラム」や「スネア」のリズムを繋げる事はあまり無く、
1小節間のビートパターンを2種類並べて、
「2小節」の長さの「ビート」のまとまりにする事が多いです。
4 ビート
それでは次に、「4ビート」(ふぉーびーと) について説明していきます。
「4ビート」の基本形では、
「ハイハット」(またはライドシンバル) を「4分音符」で刻みつつ、
「バスドラム」を「1拍目」と「3拍目」、
「スネア」を「2拍目」と「4拍目」で叩きます。
色々な 4ビートパターン
「4ビート」の中にも、様々な種類がありますが、
この1小節間のビートの状態を基本形として、
「バスドラム」と「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
様々なバリエーションの「4ビート」が作られます。
バスドラム ( BassDrum ) を増減させた 4ビートパターン
スネア ( Snare ) を増減させた 4ビートパターン
このように、「バスドラム」と「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
様々な種類の「4ビート」が作れます。
シャッフルビート – 4ビート
また、「4ビート」は、
多くの場合、「ジャズ」で用いられるビートで、
「ジャズ」で「4ビート」を使う際には、
「シャッフル」というリズムでビートを作ります。
「シャッフル」というのは、
「3連符」(さんれんぷ) の真ん中の音符を抜いたリズムの事です。
※ 「3連符」(さんれんぷ) というのは、
「4分音符」や「8分音符」などの音符を3等分した長さの音符の事です。
「3連符」(さんれんぷ)の真ん中の音符を抜くと、このように、
「チッチ、チッチ、チッチ、チッチ」
というリズムになります。
この「チッチ、チッチ、チッチ、チッチ」
というリズムの事を「シャッフル」と言います。
「ジャズ」や「ブルース」といったジャンルでは、
この「シャッフル」のリズムが使われる事が多いです。
「シャッフル」のリズムを使う楽曲では、
基本的に、「8分音符」(8分休符) や 「16分音符」(16分休符) などは使わずに、
全ての音符を「8分3連符」(はちぶさんれん) や 16分3連符」(じゅうろくぶさんれん) などの
「3連符」にして使います。
※ 「8分3連符」(はちぶさんれんぷ) というのは、
「4分音符」を3等分した長さの音符の事で、
「16分3連符」(じゅうろくぶさんれんぷ) というのは、
「8分音符」を3等分した長さの音符の事です。
※ 「シャッフル」のリズムを使う楽曲の中で、
「16分3連符」は、たまに使うくらいで、
基本的には、「8分3連符」でビートを作ります。
※ 「シャッフル」のリズムを使う楽曲の楽譜では、
楽曲全体で用いる音符が「8分3連符」などの「3連符」である事を表すために、
「BPM」(テンポ) を表す左上の箇所に このように記載されます。
「ジャズ」や「ブルース」で「4ビート」を使う際には、
多くの場合、「ハイハット」・「ライドシンバル」のリズムを
「シャッフル」にします。
※ 「シャッフル」で「ハイハット」か「ライドシンバル」のリズムを刻む「4ビート」の基本形では、
「ハイハット」と「ライドシンバル」で拍の頭を強く叩いてアクセントを付けるのが基本形です。
色々な シャッフルビートパターン
「ハイハット」を使う場合には、
クローズとオープンを使い分けて、
キレのいいリズムを刻んだりして、
「ライドシンバル」を使う場合には、
ボウとカップを使い分けて、
アクセントがバラけたリズムを刻んだりします。
※ 「ハイハット」と「ライドシンバル」の「シャッフル」のリズムの中に「3連符」で鳴らす箇所を作ったりする事もあります。
また、「スネア」や「バスドラム」を
「シャッフル」のリズムで鳴らす箇所を作ったり、
「3連符」の真ん中の箇所で鳴らしたりもします。
2小節の長さの 4ビート・シャッフルビートパターン
通常の「4ビート」と、「シャッフル」で叩く「4ビート」の両方とも、
2つの小節で「バスドラム」や「スネア」のリズムを繋げて、
2小節の長さのビートパターンにしたり、
「バスドラム」や「スネア」のリズムを繋げずに、
1小節間のビートパターンを2種類並べて、
「2小節」の長さの「ビート」のまとまりにしたりします。
4つ打ち (ダンスビート)
それでは次に、「4つ打ち」(よつうち) について説明していきます。
「4つ打ち」というビートは、「4/4拍子」において、
「バスドラム」を「4分音符」で鳴らすビートです。
※ 「バスドラム」が1小節に4分音符で4回続くリズムなので、
「4つ打ち」と言われています。
「4つ打ち」は、「8ビート」や「16ビート」、「4ビート」の中でも使う事が出来ます。
「8ビート」で「4つ打ち」を使った場合、
”「8ビート」の「4つ打ち」” や ”「4つ打ち」の「8ビート」”
といった感じで呼ばれます。
ただ、「4つ打ち」を「8ビート」と「4ビート」で使う事は少なく、
「16ビート」で使われる事が多いと思います。
このように、「バスドラム」を1小節間 4分音符で4回鳴らすようにすれば、
基本的に「4つ打ち」として扱われ、様々なビートの中で「4つ打ち」が使われます。
※ ただ、「2ビート」の場合、
基本形が「4つ打ち」の状態ですので、
「2ビート」の「4つ打ち」という言い方はせず、
「4つ打ち」としては扱いません。
ダンスビート
ただ、多くの場合、「4つ打ち」は、「ダンスビート」で使われます。
「ダンスビート」というのは、
「4つ打ち」で「バスドラム」を鳴らしつつ、
「裏打ち」(うらうち) で
「ハイハット」か「ライドシンバル」のリズムを刻むビートの事です。
※ 「裏打ち」(うらうち) というのは、
裏拍にアクセントを付けるリズムの事で、
バンドなどでは、「裏打ち」(うらうち) というと、
裏拍で「ハイハット」か「ライドシンバル」のリズムを刻み、
裏拍にアクセントを付ける事を指します。
色々な ダンスビートパターン
「ダンスビート」でも、
「2拍目」と「4拍目」に「スネア」を鳴らすのを基本的として、
「スネア」の叩く箇所を増減させる事で、
バリエーションを作る事が出来ます。
※ DTMなどの打ち込み系では、
「ダンスビート」で「スネア」の代わりに
「クラップ」(Clap = 拍手) を使う事も多いです。
また、「裏打ち」の「ハイハット」をオープンにしたり、
「ライドシンバル」をカップで叩いたり、
「裏打ち」を「16分音符」にしたりする事でも、
様々なバリエーションを作る事が出来ます。
2小節の長さの ダンスビートパターン
また、「ダンスビート」でも、
2つの小節で「スネア」のリズムを繋げて、
2小節の長さのビートパターンにしたり、
「スネア」のリズムを繋げずに、1小節間のビートパターンを2種類並べて、
「2小節」の長さの「ビート」のまとまりにしたりします。
※ ちなみに、「裏打ち」は、
「4つ打ち」と組み合わせる使い方だけではなく、
「8ビート」や「16ビート」の
「バスドラム」の鳴らし方と組み合わせて使ったりもします。
頭打ち (あたまうち) のビート (表打ちのビート)
それでは次に、「頭打ち」(あたまうち) のビート について説明していきます。
「頭打ち」のビートというのは、
拍の表 (拍の頭) で「スネア」を叩くビートの事です。
※ 「4つ打ち」の「スネア」バージョン、みたいな感じです。
また、頭打ちのビートは、” 表打ち (おもてうち) のビート” と言われたりもします。
( ”おもてなしの心” みたいな言い方ですよね )
「頭打ち」のビートの基本形は、
「ハイハット」(またはライドシンバル) を「スネア」と一緒に拍の表で叩いて、
「バスドラム」を「3拍」目の裏と「4拍」目の裏で鳴らします。
色々な 頭打ちのビートパターン
「頭打ち」のビートでは、
「バスドラム」の叩く箇所を増減させる事で、
バリエーションを作る事が出来ます。
※ 「頭打ち」のビートでは、
「スネア」は「4つ打ち」の状態を維持する事が多いです。
また、「ハイハット」(またはライドシンバル) を「8分音符」で刻む「頭打ち」のビートパターンもあります。
※ 頭打ち」のビートパターンで「ハイハット」(またはライドシンバル) を「8分音符」で刻む際にも、
基本的に、拍の頭にアクセントを付けます。
また、「ハイハット」のオープンとクローズ、
「ライドシンバル」のボウとカップを使い分けたり、
組み合わせたりする事で、バリエーションが作れます。
2小節の長さの 「頭打ち」のビートパターン
「頭打ち」のビートでは、
各打楽器のリズムを繋げる事は少なく、
1小節間のビートパターンを2種類並べて、
「2小節」の長さの「ビート」のまとまりにする事が多いと思います。
フィルイン ( Fill In )
それでは次に、「フィルイン」について説明していきます。
「フィルイン」(Fill in = ”埋める”の意味) というのは、
ドラムの演奏技法の1つで、
楽曲のセクション(イントロやAメロなどの事) を展開する際などに、
セクションの終わりで1~2小節くらいの長さで
ドラムが「ドタタタタタッタタドドドドン」といった
バカスカ叩く感じの演奏の事です。
※ 「フィルイン」は、「おかず」という呼び方をされたりもします。
( 今晩のフィルインは何にしようかな~?。。。とか言って、、ァハハハhaha母 ^ ^ )
フィルインの簡単な作り方
ドラムの「フィルイン」のパターンには、
様々なパターンがあって、基本形というものも特にありませんが、
今の様な「ドタタタ」と叩く感じの「フィルイン」の簡単な作り方としては、
まず、1小節、または、2小節の間、
「スネア」を「16分音符」で鳴らすようにした後、
鳴らさない箇所(16分休符の箇所) を作ります。
後は、出来上がったリズムを、「スネア」で鳴らす箇所と、
「タムタム」や「フロアタム」で鳴らす箇所に分けます。
そうすると、このように、
「ドタタタ」と叩く感じの「フィルイン」になります。
※ 1小節間の「フィルイン」の場合には、
「フィルイン」が短めなので、
鳴らさない箇所は作らずに、
そのまま、叩く箇所を「スネア」と「タムタム」、
「フロアタム」に分けた状態の「フィルイン」が多いと思います。
ドタタタっと叩く フィルインのパターン
また、バカスカ叩くパターンの「フィルイン」で、
次のセクションに向けて勢いを衰えさせて展開させたい場合には、
「スネア」 ⇒ 「タムタム」 ⇒ 「フロアタム」、
というように、「フィルイン」が最終的に「フロアタム」で終わるようにして、
次のセクションに向けて勢いを増すように展開させたい場合には、
「スネア」 ⇒ 「タムタム」 ⇒
「フロアタム」 ⇒ 「スネア」、
というように、いったん「フロアタム」まで移動した後、
最終的に「スネア」で終わるようにすると良いと思います。
※ また、「スネア」や「タムタム」、「フロアタム」を叩く箇所の強弱を調節してアクセントをバラけさる事で変化を付けたり、
「スネア」や「タムタム」、「フロアタム」がクレッシェンドしていくように叩く強さを調節する事で、勢いを増したり、衰えさせたりします。
※ DTMの打ち込みでドラムを作る際には、
「フィルイン」の箇所で
「Velocity」(ベロシティ = 音の強弱) を調節して、
「スネア」や「タムタム」、「フロアタム」などの音の強弱を調節します。
ドタタタの途中でフィルインを区切るパターン
このパターンの「フィルイン」の途中で、
いったん、「フィルイン」を区切るパターンもあります。
いったん「フィルイン」を区切るパターンでは、
「フィルイン」の途中で、
「スネア」と「クラッシュシンバル」を鳴らし、
「4分休符」~「16分休符」くらいの隙間を作り、
その後、再び、「16分音符」での「フィルイン」を
始めるようにしたりします。
※ この ”いったん「フィルイン」を区切るパターン”
を使えば、2小節の長さの「フィルイン」などでも、
「フィルイン」を長く感じさせない様にする事が出来ます。
フィルインの中にハイハットを入れるパターン
他にも、「ドタタタ」と叩くパターンの「フィルイン」で、
「スネア」や「タムタム」などの代わりに「ハイハット」を入れるパターンもあります。
「ハイハット」を入れる事で、「フィルイン」が少し軽快な感じになります。
ドタタタっと叩く以外のフィルイン
「ドタタタ」と叩く「フィルイン」以外のパターンでは、
「スネア」と「フロアタム」を「8分音符」か「16分音符」で
「クレッシェンド」(徐々に音を大きくする演奏) させて叩く「フィルイン」のパターンが多くつかわれます。
※ ただ、「BPM」(テンポ) によっては、
「16分音符」で叩くのは難しいので、
「8分音符」で叩く方が多いと思います。
また、このパターンと、先ほどの「ドタタタ」というパターンを組み合わせた「フィルイン」にしたりする事も多いです。
このパターンと、先ほどのパターンを組み合わせる際には、
どちらのパターンが先に来るにしても、
小節の3拍目裏や4拍目表などで
「スネア」と「クラッシュシンバル」を鳴らして、
いったん、「フィルイン」の流れを区切り、
改めて次のパターンを始める、
という組み合わせ方をする事が多いです。
また、「フィルイン」では、
「16分音符」などを用いて様々なリズムを作るため、
「拍」のリズムが感じ取りづらくなる事もあるので、
「バスドラム」を「4つ打ち」で鳴らして、
「拍」が感じられるようにする事も多いです。
※ 「フィルイン」で複雑なリズムを叩いていたとしても、
「バスドラム」の「4つ打ち」で「拍」を刻む事によって、
「バドラム」の「拍」のリズムと、「フィルイン」のリズムを照らし合わせられるので、
「フィルイン」のリズムが感じ取りやすくなります。
また、「シャッフル」のリズムを使う楽曲では、
今紹介したような「フィルイン」のパターンを
「3連符」を使って作ります。
とても長くなってしまいましたが、
以上で、 ”ドラムパターン” についての解説は終了となります。