パワーコードについて (初心者でも作曲のやり方が分かる音楽理論) その 18

パワーコードについて     (テキストと画像での解説)

※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。

パワーコード」というのは、
”「メジャーコード」、または、「マイナーコード」の構成音の第3音を抜いたコード”
の事です。

「Cコード」の基本形
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例えば、「Cコード」という「メジャーコード」であれば、
基本形は、コードの「根音」の音(音名)である「ド」(C)、
2音上の「ミ」、
3音半上の「ソ」、
という「ド・ミ・ソ」の音(音名)で構成されますが、

パワーコードとは
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この構成音の第3音の「ミ」を抜いて、
「ド」と「ソ」だけの状態にしたコードを「パワーコード」と言います。

第三音の説明
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※ 「Cコード」(Cメジャーコード)において、
「ミ」の音は、「根音」の音(音名)である「ド」の音から
「Cメジャースケール」で昇順に数えると3音目になるので、
「第3音」と呼ばれます。

パワーコードの説明
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「マイナーコード」の場合も同じで、
「第3音」を抜いたコードを
「パワーコード」と言います。

三音構成のパワーコード
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また、「第3音」を抜いた状態に、
1オクターブ上の根音の音(音名)を付け足した状態も
「パワーコード」と言います。

「メジャーコード」と「マイナーコード」の違いを作っているのは、
「第3音」となっていて、

第三音が長三度ならメジャーコード
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「第3音」の音が、
根音の音の「2音」(全音2つ : 長3度) 上の音であれば
明確に明るい響きの「メジャーコード」となり、

第三音が短三度ならマイナーコード
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「第3音」の音が、根音の音の「1音半」(全音1つ と 半音1つ : 短3度) 上の音であれば
暗い響きの「マイナーコード」となります。

パワーコードの構成音
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その「第3音」の音を抜くことで、
「メジャーコード」でも「マイナーコード」でも無い、

「根音の音」と「完全五度の音」だけで作られた
シンプルで力強い響きの
「パワーコード」というコードになります。

パワーコードの使い方

「パワーコード」は、ロック・メロコア・メタルなどのジャンルで使われる事が多く、
特に、「リフ」で使用されます。

※ 「リフ」というのは、「リフレイン」(”繰り返す”の意味)の略語で、
”繰り返されるフレーズ” の事です。

「パワーコード」は、エレキギターだと、
人差し指と中指で簡単に押さえられる形になっていて、
コードを素早く移動させる演奏が出来るので、
メロディーのようなフレーズをコード(和音)として奏でる事が出来ます。

例えば、「パワーコード」を使って、
楽曲の導入部分である「イントロ」で こんな感じのロック系の「リフ」が作られます。

※ さらに、この状態に途中からドラムを入れると、
それっぽいロック系の楽曲になります。

また、「パワーコード」は、
「根音の音」と「五度の音」の2音だけで作られていて、
「メジャー」でも「マイナー」でもないコードなので、
このようなコード進行を聴くと、
「メジャーキー」(長調)っぽい感じがしますが、

各「パワーコード」の「第3音」にあたる音に、
「マイナーキー」(短調)になる「第3音」の音を付け足すと、
「マイナーキー」(短調) になり、

「メジャーキー」(長調)になる「第3音」の音を付け足した場合には、
「メジャーキー」(長調) になります。

ですので、このような「パワーコード」のコード進行に付けるフレーズが、
「マイナーキー」(短調)になる音を使っていれば、
「マイナーキー」(短調)の楽曲になります。

「パワーコード」はシンプルなコード(和音)なので、
メリットとしては、メロディーのようなフレーズも作りやすかったり、

スッキリした響きの伴奏を作る事が出来るので、
別のパートで音を付け足しやすい、
といったメリットが挙げられます。

逆に、「パワーコード」のデメリットとしては、
コードの響きがスッキリし過ぎていて、
楽器のサウンドなども含めて音の厚みを考えないと
スカスカした印象になってしまうという事と、

伴奏の時点では「キー」(調)が把握しにくかったりする、
という事が挙げられると思います。

「パワーコード」は、使い方次第で、
様々なバリエーションの楽曲を作れるので、
楽曲を作る際に使ってみて頂ければと思います。

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