【GIMP(ギンプ) の 使い方】矩形選択ツール & ファジー選択ツール (特定箇所だけ塗りつぶし&トリミング)
※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。
「ツールボックス」のツールの中に、
「選択ツール」という種類のツールがあります。
「選択ツール」というのは、
特定の範囲を選択状態にする事が出来るツールです。
「選択ツール」で特定の範囲を選択状態にした後、
「塗りつぶしツール」で その範囲だけを塗り潰したり、
キーボードの「Del」キーで切り取ったりする事が出来ます。
「ツールボックス」には、
- 矩形選択ツール
- 楕円選択ツール
- 自由選択ツール
- ファジー選択ツール
- 色域選択ツール
- 電脳はさみツール
- 前景抽出選択ツール
という7つの選択ツールがあります。
その中で、実際に使用する事が多いのは、
「矩形選択ツール」と「ファジー選択ツール」ですので、
「矩形選択ツール」と「ファジー選択ツール」の使い方についてだけ解説していきたいと思います。
矩形選択ツール の 基本的な使い方
それでは、まず「矩形選択ツール」の使い方について解説していきます。
「ツールボックス」の左上にある点線の四角形のアイコンが「矩形選択ツール」です。
「矩形選択ツール」を選択して、
メインウィンドウ上をドラッグすると、
四角形の点線が表示され、
ドロップすると、
その四角形の内側の範囲が選択状態になります。
選択状態にした四角形の範囲は調節する事が出来て、
四角形の四隅に表示されている小さな四角形をドラッグすると、
選択範囲が再調節出来ます。
また、選択範囲内の上下左右に
マウスカーソルを合わせると四角形が表示され、
その箇所をドラッグすると、
上下に再調節したり、
左右に再調節したり出来ます。
範囲選択して「塗りつぶし」などの編集処理を行う
「矩形選択ツール」で範囲を選択して、
「塗りつぶしツール」に切り替え、
選択した範囲をクリックすると、
その範囲だけ塗りつぶしが行われます。
また、「選択ツール」で範囲選択している場合、
選択している範囲以外の箇所に対しては、
塗りつぶしなどの編集が行えなくなりますので、
選択範囲以外の箇所をクリックしても塗りつぶしが行われません。
選択範囲の反転
もし、選択している範囲以外の箇所だけを塗りつぶしたい場合には、
メインウィンドウ上で右クリックして表示されるダイアログボックスの「選択」項目の中にある「選択範囲の反転」をクリックします。
そうすると、範囲選択している四角形以外の箇所が選択範囲となり、
四角形上をクリックしても塗りつぶしが行われず、
四角形以外の箇所をクリックすると、
四角形以外の箇所だけ塗りつぶしが行われます。
範囲選択して「鉛筆ツール」で線などを描画する (選択範囲を解除)
「選択ツール」による編集箇所の範囲指定は、
「鉛筆ツール」で線を描く際にも有効で、
範囲選択されている箇所以外には、
線が描かれなくなります。
今現在は、先ほど「選択範囲の反転」を行い、
選択範囲が反転したので、
四角形以外の箇所が選択範囲となり、
四角形内には線が描画できなくなっています。
四角形内にも線を描画したい場合には、
メインウィンドウ上で右クリックして表示されるダイアログボックスの「選択」項目の「選択範囲を解除」をクリックします。
そうすると、「選択ツール」による範囲選択が解除され、
全ての箇所に線を描画できるようになります。
矩形選択ツール で 正方形に範囲選択する
「矩形選択ツール」で正方形に範囲選択したい場合には、
一度、メインウィンドウ上を適当にドラッグして、
その後、キーボードの「Ctrl」+「Shift」を押しながらドラッグしましょう。
そうすると、このように、
正方形に範囲選択できます。
ファジー選択ツール の 基本的な使い方
それでは次に、「ファジー選択ツール」について解説していきます。
「ツールボックス」の右上にある ”魔法使いのロッド” みたいなアイコンが「ファジー選択ツール」です。
「ファジー選択ツール」では、クリックした箇所の近似色領域を自動で判断して、
選択範囲を作成する事が出来ます。
例えば、金魚の頭のオレンジ色の箇所をクリックすると、
そのオレンジ色の箇所が範囲選択され、
その箇所をトリミング(切り取り)したり出来ます。
ファジー選択ツール で 特定箇所を奇麗にトリミングする
ただ、拡大して見ると分かるように、
少しだけオレンジ色の部分が残ってしまっていたりします。
このような状態になる場合には、
「ファジー選択ツール」の「ツールオプション」に表示される
「しきい値」という項目のパラメーターの値を大きくします。
そして、再度、オレンジ色の箇所をクリックして範囲選択を行い、
キーボードの「Delete」キーを押すと、
このように、先ほどよりも綺麗にオレンジ色の部分をトリミング(切り取り)出来るようになります。
ただ、「しきい値」の値を大きくし過ぎると、
頭の箇所以外のオレンジ色も選択範囲になって、
一緒にトリミングされてしまったり、
金魚全体が選択範囲になってしまったりしますので、
「しきい値」の値を微調整しながら、
範囲選択するようにしましょう。
ファジー選択ツールで「選択範囲の反転」を使う
また、「ファジー選択ツール」の場合にも、
「選択範囲の反転」を行う事が可能ですので、
選択範囲にした箇所以外をトリミング(切り取り)する事が出来ます。
「ファジー選択ツール」は、こんな感じで、画像の背景をトリミングしたり、
被写体だけを残したりする際に利用したりします。
また、特定箇所の塗りつぶしやトリミングなどの画像編集を行う際に、
「ファジー選択ツール」を利用すると作業がかなり楽だと思います。