メジャーペンタトニックスケール・マイナーペンタトニックスケール・琉球音階 (テキストと画像での解説)
※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。
メジャーペンタトニックスケールについて
「メジャーペンタトニックスケール」 というのは、
「メジャースケール」の4番目の音と7番目の音を省いたスケールの事です。
起点の音が 「ド」(C) の「Cメジャースケール」であれば、
4番目の音は「ファ」、
7番目の音は「シ」ですので、
「ファ」と「シ」の音を省いた「ド・レ・ミ・ソ・ラ・ド」、
または、降順の「ド・ラ・ソ・ミ・レ・ド」 が
「メジャーペンタトニックスケール」になります。
また、この場合、「ド」(C) を起点としているので、
「Cメジャーペンタトニックスケール」と言います。
マイナーペンタトニックスケールについて
「マイナーペンタトニックスケール」 というのは、
「ナチュラルマイナースケール」の2番目の音と 6番目の音を省いたスケールの事です。
起点の音が 「ラ」(A) の
「Aナチュラルマイナースケール」であれば、
2番目の音は「シ」、
6番目の音は「ファ」ですので、
「シ」と「ファ」の音を省いた「ラ・ド・レ・ミ・ソ・ラ」、
または、
降順の「ラ・ソ・ミ・レ・ド・ラ」 が
「マイナーペンタトニックスケール」になります。
また、この場合、「ラ」(A) を起点としているので、
「Aマイナーペンタトニックスケール」と言います。
メジャーペンタトニックスケールとマイナーペンタトニックスケールの使い方
「メジャーペンタトニックスケール」と「マイナーペンタトニックスケール」は、
基本的に、起点の音を「主音」としているメジャーキー(長調) と マイナーキー(短調) のコード進行に合わせて使われます。
例えば、「メジャーペンタトニックスケール」の起点の音が「ド」(C)であれば、
「ド」(C)を「主音」とした「メジャーキー」(長調)である「Key : Cメジャー」のコード進行に合わせて使われます。
同じように、「マイナーペンタトニックスケール」の起点の音が「ラ」(A)であれば、
「ラ」(A)を「主音」とした「マイナーキー」(短調)である「Key : Aマイナー」のコード進行に合わせて使われます。
ただ、「Cメジャーペンタトニックスケール」 と「Aマイナーペンタトニックスケール」 を見て頂いて分かるように、
使っている音(音名)は同じで、
起点の音(音名)が違うだけになっています。
「Key : Cメジャー」と「Key : Aマイナー」は「平行調」の関係になっていて、
「Key : Cメジャー」における「主音」の「ド」(C) を起点の音にした「Cメジャーペンタトニックスケール」は、
起点の音を「ラ」(A)にズラすと、
「Key : Aマイナー」における「主音」の「ラ」(A) を起点の音にした「Aマイナーペンタトニックスケール」になります。
つまり、「ペンタトニックスケール」のメジャーとマイナーにも、
「平行調」の関係が成り立っています。
※ 「平行調」(へいこうちょう) については、
「キー(調)について ~~~」という動画の最後の方で解説しているので、
お手数ですが、そちらを参照してください。
また、「ペンタトニックスケール」のメジャーとマイナーは、
「メジャースケール」と「ナチュラルマイナースケール」ほど
響きの明るさと暗さがハッキリ分かれていません。
ですので、「Key : Cメジャー」の曲の伴奏に合わせて、
「平行調」である「Key : Aマイナー」の「Aマイナーペンタトニックスケール」を使っても、
伴奏に違和感なく馴染み、哀愁の雰囲気が程良く付け足されるような印象になります。
ペンタトニックスケールで和風な曲調を作る
また、「ペンタトニックスケール」は、
メジャーであれ、マイナーであれ、
「和」っぽい雰囲気のあるスケールになっています。
というよりも、「メジャースケール」の4番目の音と 7番目の音を省いた5つの音(音名)だけを使うと、
起点の音(音名)が何であれ、和風な雰囲気のメロディーを作る事が出来ます。
J-POP系の楽曲でも、和風な雰囲気の曲などでは、
「メジャースケール」の4番目の音と 7番目の音を省いた5つの音(音名)だけでメロディーが作られていたりします。
ですので、もし、和風な雰囲気の曲を作りたい場合には、
「ペンタトニックスケール」を使って曲を作ってみると良いと思います。
ペンタトニックスケールでロック系のフレーズを作る
また、ロック系のフレーズなどを作る際にも、
「ペンタトニックスケール」で使う5つの音(音名)だけでフレーズを作ったりします。
※ 特に、フレーズの終わりで、
「マイナーペンタトニックスケール」の5番目の音から 起点の音へ移動すると、
ロックっぽいフレーズになります。
ですので、ロック系のフレーズを作りたい場合にも、
「ペンタトニックスケール」を使ってみると良いと思います。
琉球音階(りゅうきゅうおんかい / 沖縄音階) とは?
それでは次に、「琉球音階」(りゅうきゅうおんかい/沖縄音階) について解説していきます。
「琉球音階」(沖縄音階) というのは、
「メジャースケール」の2番目の音と 6番目の音を省いたスケール(音階)の事です。
また、この場合、「ド」(C) を起点としているので、
「C琉球スケール」と言ったりします。
※ 「琉球音階」では、6番目の音を省いていて、
「平行調」の「マイナーキー」(短調)の「主音」がないので、
「マイナースケール」はありません。
( マイナースケールが無いっていうのが、なんだか、沖縄の明るい雰囲気を感じさせますよね ^ ^ )
琉球音階(沖縄音階)の使い方
「琉球音階」の起点の音が「ド」(C) であれば、
「Key : Cメジャー」のコード進行に合わせて「琉球音階」を使うだけで、
沖縄っぽい雰囲気の曲調になります。
また、「平行調」の「Key : Aマイナー」のコード進行に合わせて「C琉球スケール」を使っても、
そこそこマッチします。
また、「琉球音階」の場合にも、「琉球音階」で使う5つの音(音名)だけを用いれば、
起点の音(音名)が何であれ、沖縄の民謡風な雰囲気を作る事が出来ます。
その他のスケールについて
スケールには、その他にも様々な種類がありますが、
その他のスケールにおいても、「ペンタトニックスケール」や「琉球音階」のように、
「ナチュラルメジャースケール」、「ナチュラルマイナースケール」の音をどこか省いた作りになっていたり、
逆に、何か音を付け足したりした作りになっています。
※ または、音を省いた後、何か音を付け足した作りになっているスケールもあります。
ですので、メロディー作りなどで行き詰ったら、
「メジャースケール」や「ナチュラルマイナースケール」の音を適当に省いてみた音階を鳴らして考えてみたり、
「ダイアトニックスケール」の各スケールの音を適当に省いてみたりしてメロディーを考えてみると良いと思います。