設定ダイアログの共通項目の1つである「合成モード」については、
下記ページを参照してください。
【 AviUtl の 使い方 】 設定ダイアログの操作 ( エフェクト / 拡張描画 / カメラ制御 / クリッピング etc.. ) (テキストと画像での解説)
※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。
AviUtl の この操作画面は
「設定ダイアログ」と言います。
設定ダイアログ画面は、
映像に表示されるオブジェクトの上下左右の位置を調節したり、
大きさを調節したり、
オブジェクトにエフェクトを施したりする編集を行うための画面です。
パラーメーターの調節 (オブジェクトの位置や大きさの調節)
設定ダイアログ画面の「X」・「Y」・「Z」や「拡大率」などの項目では、
オブジェクトの映像上の位置や大きさなどが調節できます。
※ 「設定ダイアログ」画面が表示されていない場合には、
タイムラインのオブジェクトをダブルクリックして、
オブジェクトを選択状態にすれば、
「設定ダイアログ」画面が表示されます。
設定ダイアログ画面は、
選択しているオブジェクトの設定ダイアログ画面が表示されます。
タイムラインやメインウィンドウ画面で、
別のオブジェクトをクリックすると、
そのオブジェクトが選択状態になり、
そのオブジェクトの位置などを調節するための設定ダイアログ画面が表示されます。
※ 設定ダイアログ画面の上の方に、
何のオブジェクトの設定ダイアログ画面なのかが、
オブジェクトの種類で表示されています。
また、設定ダイアログ画面の項目は、
オブジェクトの種類ごとに違いがあります。
動画ファイル・オブジェクトには、
「再生位置」や「再生速度」といった項目がありますが、
テキスト・オブジェクトには、
それらの項目はありません。
逆に、テキスト・オブジェクトには、
「テキスト入力欄」や「サイズ」、
「表示速度」などの項目がありますが、
動画ファイル・オブジェクトには、
それらの項目はありません。
ただ、
といった項目は、
多くのオブジェクトで共通の項目となっているので、
このページでは、
それらの項目について解説していきます。
「X」・「Y」・「Z」の調節
「設定ダイアログ画面」の「X」・「Y」・「Z」という項目は、
オブジェクトの位置を調節する項目です。
「設定ダイアログ画面」の
「X」・「Y」・「Z」のフェーダーをドラッグして値を変更するか、
「X」・「Y」・「Z」の数値の箇所をクリックして値を入力すると、
映像上のオブジェクトの位置が
変化します。
※ 数値の左側にある矢印のボタンをクリックすると、
各項目における最小の値で数値を増減させることが出来ます。
また、数値の箇所をドラッグする事でも値を変更する事が出来ます。
※ フェーダーをドラッグした場合、
「X」・「Y」・「Z」の値が 「2000」・「-2000」までしか調節できませんが、
数値を入力するか、
数値の箇所をドラッグして値を変更した場合、
「2000」「-2000」より大きい値に調節できます。
画面の中心が「X」と「Y」の値の「0」の位置となっています。
「X」の値が「プラス」だと右に移動、
「X」の値が「マイナス」だと左に移動、
「Y」の値が「プラス」だと下に移動、
「Y」の値が「マイナス」だと上に移動します。
また、「Z」の値を調節すると、
オブジェクトの映像が拡大縮小しているように見えますが、
「Z」の値を「プラス」に大きくした場合、
オブジェクトが奥側に移動する事で小さく見えるようになっていて、
「Z」の値を「マイナス」に大きくすると、
オブジェクトが手前側に移動する事で大きく見えるようになっています。
「XYZ」の値はピクセル単位
「X」・「Y」・「Z」の値は、
ピクセル単位になっているので、
「X」の値を「100」にした場合、
右に「100px」移動して、
「Y」の値を「-100」にした場合、
上に「100px」移動、
「Z」の値を「100」にした場合、
奥側に「100px」移動します。
「XY」を調節してオブジェクトを配置する際のコツ
見て頂いている AviUtlのプロジェクトの画像サイズ(解像度)は、
「1920×1080」になっているので、
画面の中心から右に「960」(px)、
左に「-960」(px)、
下に「540」(px)、
上に「-540」(px)、
という画面になっています。
また、動画や画像、
図形などのオブジェクトは、
「X」と「Y」の値が「0」の時に、
“オブジェクトの中心” が “画面の中心” にある状態になります。
ですので、画像サイズが「600×600」の画像で、
「X」と「Y」の値が「0」の時、
こんな感じになります。
この画像の「X」の値を「300」(px)にすると、
画像の左端が 画面の中央に接する位置に配置されます。
※ ”画面の右端と、画像の右端を揃えたい”
という場合などには、
プロジェクトの右端の位置と、
「X」が「0」の時の画像の右端の位置を計算して、
「X」の値を設定しましょう。
「拡大率」の調節
「設定ダイアログ画面」の「拡大率」という項目は、
オブジェクトの大きさを調節する項目です。
「拡大率」の値の単位は、
「%」(パーセント) となっています。
画像や動画のオブジェクトでは、
「拡大率」の値が「100」(%) の場合、
読み込んでいる画像ファイルや動画ファイルの 画像サイズ(解像度) の大きさで表示されます。
「600×600」の画像ファイルの場合、
「拡大率」を「50」(%) にすると、
「300×300」の大きさで表示されます。
「透明度」の調節
「透明度」という項目は、
オブジェクトの透明度を調節する項目です。
「透明度」の値は、
「0~100」の範囲で調節出来ます。
「透明度」の値が「100」で
完全に透明になります。
「回転」の調節
「回転」という項目は、
オブジェクトを回転した状態に調節する項目です。
「回転」の値は、
「角度」の単位である「度」(°) となっています。
「回転」の値をプラスに大きくすると、
時計回りに回転して、
値が「360」で、
時計回りに1回転した状態になります。
「回転」の値をマイナスに大きくすると、
反時計回りに回転して、
値が「-360」で、
反時計回りに1回転した状態になります。
設定ダイアログの共通項目の1つである「合成モード」については、
下記ページを参照してください。
エフェクトの追加
設定ダイアログ画面の右上にある「+」ボタンをクリックすると、
選択しているオブジェクトに施すエフェクトを選択する事が出来ます。
例えば、「閃光」というエフェクトをクリックすると、
選択しているオブジェクトの
設定ダイアログ画面に「閃光」というエフェクトが追加され、
選択しているオブジェクトに「閃光」のエフェクトが施された状態になります。
追加したエフェクトの調節は、
設定ダイアログ画面に追加されているエフェクトの設定項目で行います。
※ エフェクトの設定項目の種類は、
エフェクトごとに異なります。
複数のエフェクトを追加していき、
下の方のエフェクトの設定項目が見えなくなる場合には、
追加したエフェクトの左側にある「▼」ボタンをクリックすれば、
そのエフェクトの箇所が収納状態になって、
下の方にあるエフェクトの設定項目が見えるようになります。
※ もう一度、「▶」ボタンをクリックすると、
そのエフェクトの設定項目が表示されます。
エフェクトの順番
複数のエフェクトを施す際には、
エフェクトを追加している順番によって、
エフェクトが施される順番が決まります。
例えば、「縁取り」という
”オブジェクトの映像に縁を付けるエフェクト” を追加して、
その後に、「閃光」という
”オブジェクトの映像に閃光を付けるエフェクト” を追加した場合、
縁が付いたオブジェクトの映像に、
閃光が付けられた映像になります。
逆に、「閃光」を先に追加して、
その後に「縁取り」を追加した場合、
「閃光」エフェクトによって付けられた線状の光に対しても縁が付けられるので、
こんな感じのサイケデリックな映像になります。
また、組み合わせるエフェクトの順番によっては、
「エフェクトが施されない」という場合もあります。
ですので、複数のエフェクトを施す際には、
エフェクトを施す順番を考慮しましょう。
ただ、エフェクトの組み合わせによっては、
順番に関係なく、
”エフェクトの効果が得られない” という場合もあります。
エフェクトの追加順の入れ替え
追加したエフェクトの順番は入れ替えることが出来ます。
順番を入れ替えたいエフェクトの箇所の上で右クリックを行い、
表示された画面の「フィルタ効果を上に移動」、
または、「フィルタ効果を下に移動」をクリックすれば、
そのエフェクトの追加順を入れ替えられます。
エフェクトの削除
追加したエフェクトを削除したい場合には、
削除したいエフェクトの箇所の上で右クリックして、
表示された画面の「フィルタの削除」をクリックすれば、
そのエフェクトを削除できます。
エフェクトの無効化
追加したエフェクトを削除せず、
エフェクトの効果を OFF にしたい場合には、
追加したエフェクトの名前の右側にあるチェック項目をクリックして、
チェックを外した状態にしましょう。
エフェクトの初期化
また、追加したエフェクトの設定を初期状態に戻したい場合には、
初期状態に戻したいエフェクトの箇所の上で右クリックして、
表示された画面の「設定の初期化」をクリックすれば、
項目の値と設定が初期状態に戻ります。
※ また、エフェクトの設定項目を変更した処理を 1つずつ戻したい場合には、
「Ctrl」+「Z」のショートカットキーを使いましょう。
拡張描画
設定ダイアログ画面の右上にある左側のボタンをクリックすると、
オブジェクトの種類を変更できます。
オブジェクトを変更するメニューの中の「拡張描画」を選択した場合、
オブジェクトは変更されず、
設定ダイアログ画面の設定項目に、
という設定項目が追加されます。
X軸回転
「X軸回転」では、
X軸に対して回転させる事が出来ます。
Y軸回転
「Y軸回転」では、
Y軸に対して回転させる事が出来ます。
Z軸回転
「Z軸回転」では、
Z軸に対して回転させる事が出来ます。
X軸回転・Y軸回転・Z軸回転 の 値の単位
「X軸回転」・「Y軸回転」・「Z軸回転」の値は、
いずれも角度の単位である「度」(°) となっています。
中心X
「中心X」では、オブジェクトを回転中心からX軸方向に何ピクセル移動させるかが設定できます。
「回転中心」というのは、
”物体が回転する際の中心となる点” の事です。
「中心X」の値を「200」に設定した場合、
オブジェクトを回転中心からX軸の左方向に200ピクセル移動します。
※ 「中心X」の値は「X」の値と異なり、
値をプラスにすると左に移動して、
値をマイナスにすると右に移動します。
オブジェクトを回転中心からX軸の左方向に200ピクセル移動させた状態で、
「X軸回転」・「Y軸回転」・「Z軸回転」を調節して回転させると、
それぞれ、このように回転します。
※ 「X軸回転」・「Y軸回転」・「Z軸回転」「中心X」・「中心Y」・「中心Z」という項目は、
3D空間で回転している映像を作るための設定項目となっていて、
「中心X」・「中心Y」・「中心Z」で回転中心からの位置をズラすと、
回転中心から大回りする状態や、遠近感がある状態で回転する映像が作れます。
回転中心の位置は、
「X」・「Y」・「Z」の値で設定出来て、
回転中心の位置は、
3D空間で考えた時の位置になります。
中心Y
「中心Y」では、オブジェクトを回転中心からY軸方向に何ピクセル移動させるかが設定できます。
※ 「中心Y」の値も「Y」の値と異なり、
値をプラスにすると上に移動して、
値をマイナスにすると下に移動します。
「中心Y」の値を「200」に設定した場合、
オブジェクトを回転中心からY軸の上方向に200ピクセル移動します。
オブジェクトを回転中心からY軸の上方向に200ピクセル移動させた状態で、
「X軸回転」・「Y軸回転」・「Z軸回転」を調節して回転させると、
それぞれ、このように回転します。
中心Z
「中心Z」では、オブジェクトを回転中心からZ軸方向に何ピクセル移動させるかが設定できます。
※ 「中心Z」の値も「Z」の値と異なり、
値をプラスにすると手前側に移動して、
値をマイナスにすると奥側に移動します。
「中心Z」の値を「200」に設定した場合、
オブジェクトを回転中心からZ軸の手前側に200ピクセル移動します。
オブジェクトを回転中心からZ軸の手前側に200ピクセル移動させた状態で、
「X軸回転」・「Y軸回転」・「Z軸回転」を調節して回転させると、
それぞれ、このように回転します。
このように、「拡張描画」に変更する事で追加されるこれらの項目では、
3D空間で回転している映像を作る事が出来ます。
また、「拡張描画」は、
基本的に、カメラ制御・オブジェクトと組み合わせて使う機能となっていて、
「拡張描画」に切り替えると、
そのオブジェクトが、
自動的に、
カメラ制御の対象オブジェクトとなり、
そのオブジェクトの設定ダイアログ画面の左上にあるカメラ制御ボタンが点灯した状態 (ONの状態) になります。
カメラ制御の ON/OFF の切り替え
設定ダイアログ画面の左上にあるカメラマークボタンをクリックすると、
そのオブジェクトが、
カメラ制御・オブジェクトの操作対象オブジェクトになります。
「カメラ制御・オブジェクト」というのは、
「オブジェクトを操作するタイプのオブジェクト」の1つで、
動画や画像などのオブジェクトの映像を、
カメラで「3D」(立体) 空間を撮影しているような映像にすることが出来るオブジェクトです。
※ カメラ制御・オブジェクトは、
タイムライン上を右クリックして表示される画面の、
「メディアオブジェクトの追加」の中の「カメラ制御」にマウスを合わせて、
「カメラ制御」をクリックすると挿入できます。
カメラ制御をONにしたオブジェクトは、
カメラ制御・オブジェクトの操作対象となり、
カメラ制御・オブジェクトの操作範囲内に そのオブジェクトが入っていれば、
カメラ制御・オブジェクトで視点を変える事で、
そのオブジェクトを見る視点が立体的に変化します。
※ カメラ制御・オブジェクトの設定項目の値を変更すると、
カメラの位置や角度が変わり、
それに伴って映像が立体的に変化します。
また、オブジェクト上で右クリックして、
「カメラ制御の対象」をクリックする事でも、
そのオブジェクトのカメラ制御のON/OFFを切り替える事が出来ます。
カメラ制御オブジェクトの細かい使い方については、下記ページを参照してください。
「上のオブジェクトでクリッピング」の ON/OFF の切り替え
設定ダイアログ画面の左上にある右側のボタンをクリックすると、
そのオブジェクトの「上のオブジェクトでクリッピング」機能が「ON」になります。
※ 「クリッピング」とは、
”切り抜き” 、 ”くり抜く” といった意味です。
「上のオブジェクトでクリッピング」機能を「ON」にしたオブジェクトは、
1つ上のレイヤーにあるオブジェクトの表示部分の範囲でしか表示されなくなります。
レイヤー と オブジェクト の 「上のオブジェクトでクリッピング」の違い
「上のオブジェクトでクリッピング」の機能は、
レイヤーの方にも備わっていますが、
オブジェクトの方で
「上のオブジェクトでクリッピング」をON にした場合には、
そのオブジェクトだけクリッピングされて、
同じレイヤーに挿入されている他のオブジェクトは通常通り表示されます。
また、オブジェクト上で右クリックして、
「上のオブジェクトをクリッピング」をクリックする事でも、
そのオブジェクトの
「上のオブジェクトでクリッピング」の ON/OFF を切り替える事が出来ます。
オブジェクトのフレーム位置を確認 と 設定ダイアログ画面の移動
設定ダイアログ画面上部の
真ん中にあるメーターと数値は、
選択しているオブジェクトの先頭から最後尾までのフレーム位置を表しています。
メーター上をドラッグすると、
そのオブジェクトのフレーム範囲内でシークバーを動かすことが出来て、
左右ボタンをクリックすると、
シークバーがオブジェクトの先頭、
最後尾に即座に移動します。
また、設定ダイアログ画面上部をドラッグすると画面の位置を移動させる事が出来ます。