【 AviUtl の 使い方 】 パーティクル出力 (テキストと画像での解説)
※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。
「パーティクル出力」というのは、
図形や画像などの映像系のオブジェクトが、
粒子のような感じで一点から溢れ出してくる映像が作れる機能の事です。
※ 「パーティクル」というのは「粒子」という意味です。
タイムライン上で右クリックして、
「メディアオブジェクトの追加」の中の「パーティクル出力」をクリックすると、
パーティクル出力に設定された図形オブジェクトが挿入されます。
「パーティクル出力」に設定されているオブジェクトは、
そのオブジェクトが、
粒子のような感じで、
一点から溢れ出してくる映像になります。
設定ダイアログ画面右上にあるオブジェクトの変更ボタンをクリックして、
オブジェクトの種類を「テキスト」に変更すれば、
テキストが粒子として一点から溢れ出てくる映像を作る事が出来ます。
また、画像ファイル・オブジェクトなどの設定ダイアログ画面右上のオブジェクト変更ボタンで、
「パーティクル出力」をクリックすれば、
画像が粒子として一点から溢れ出てくる映像を作る事が出来ます。
逆に、パーティクル出力を行わないようにしたい場合には、
オブジェクト変更ボタンをクリックして、
「標準描画」をクリックすれば、
パーティクル出力を行わない通常状態のオブジェクトになります。
オブジェクトをパーティクル出力に設定した場合、
設定ダイアログの設定項目に「出力頻度」といったパーティクル出力用の設定項目が追加されますが、
「サイズ」や「縦横比」、
「図形の種類」、「色の設定」など、
オブジェクトごとに特有の設定項目は、
残ったままになります。
また、「パーティクル出力」と「拡張描画」は併用できないので、
その点を考慮してパーティクル出力を使いましょう。
パーティクル出力の「XYZ」
パーティクル出力に設定したオブジェクトの「XYZ」では、
パーティクル出力が行われる点の位置を調節する事が出来ます。
例えば、「X」の値を「400」にすると、
粒子を出力する点の位置が、
X軸の「400」(px)の位置に設置されます。
出力頻度 / 終了点で全て消えるようにする
「出力頻度」という項目では、
1秒間に出力する粒子の数が設定できます。
例えば、「出力頻度」の値を「5」にした場合、
1秒間に5つの粒子が出力されるようになります。
ただ、設定ダイアログ左下の「終了点で全て消えるように調節する」という項目にチェックが入っている場合、
オブジェクトの最後尾までの間に、
出力された粒子が全て消えるように、
出力される粒子の数が自動調節されるため、
オブジェクトの最後尾の手前になると、
「出力頻度」で設定した
「1秒間当たりの粒子数」ぶん出力されず、
途中で途切れるようになります。
ですので、「出力頻度」で設定した「1秒間当たりの粒子数」ぶん、
オブジェクトの最後尾まで継続して出力し続けたい場合には、
「終了点で全て消えるように調節する」という項目のチェックを外しましょう。
出力速度 / 加速度
「出力速度」という項目では、
出力された粒子が1秒間で移動する距離をピクセル単位で設定する事が出来ます。
例えば、「出力速度」の値を「400」にした場合、
出力された粒子が1秒間で400px移動するようになります。
ただ、「加速度」という項目の値を「0」以外に設定している場合、
「出力速度」で設定した1秒間で移動する距離より、
出力された粒子が早く移動していくようになったり、
遅く移動するようになったりします。
「加速度」の値をプラス方向に大きくするほど、
出力された粒子が加速する度合いが大きくなり、
「加速度」の値をマイナス方向に大きくするほど、
出力された粒子が減速する度合いが大きくなります。
また、「加速度」の値をマイナス方向に大きくした場合、
徐々に減速していった後、
最終的に停止して、
出力された粒子が消えるようになります。
出力方向 / 拡散角度
「出力方向」という項目では、
粒子が出力される向きを角度で設定できます。
例えば、「出力方向」の値を「90」にした場合、
粒子が出力される方向が、
時計回りに「90度」回転した方向になります。
「拡散角度」という項目では、
粒子が出力される方位の範囲を
設定できます。
「出力方向」の値が「90」の場合に、
「拡散角度」の値を「180」に設定すると、
時計の9時方向に向けて、
180度の範囲に粒子が出力されます。
「拡散角度」の値を「360」に設定すると、
全方位に向けて、
四方八方へと粒子が出力されます。
透過率 / 透過速度
「透過率」という項目では、
出力される粒子の透明度が設定できます。
※ 「透過率」は、
「標準描画」の時の「透明度」と同じ内容の設定項目で、
名前が変わっているだけです。
「透過率」の値を「100」に設定すると、
粒子が完全に透明な状態になります。
「透過速度」という項目では、
出力された粒子を徐々に透明にしていく設定が行えます。
「透過速度」の値は、
”1秒間における透明度の変化量”
として設定できます。
例えば、「透過速度」の値を「50」にした場合、
1秒後に透明度の値が「50」になるように徐々に透明になっていき、
2秒後には、
透明度の値が「100」になるように徐々に透明になっていきます。
拡大率 / 拡大速度
「拡大率」という項目では、
出力される粒子の拡大率が設定できます。
※ 「拡大率」は、
「標準描画」の時の「拡大率」と同じ内容の設定項目です。
「拡大率」の値を「200」に設定すると、
粒子が2倍の大きさになります。
「拡大速度」という項目では、
出力された粒子を徐々に拡大していく設定が行えます。
「拡大速度」の値は、
”1秒間における拡大率の変化量”
として設定できます。
例えば、「拡大速度」の値を「100」にした場合、
拡大率が1秒間で「100」ずつ増えていくように、
徐々に拡大していきます。
回転角 / 回転速度
「回転角」という項目では、
出力される粒子の角度が設定できます。
※ 「回転角」は、
「標準描画」の時の「回転」と同じ内容の設定項目で、
名前が変わっているだけです。
「回転角」の値を「45」に設定すると、
粒子の角度が時計回りに45度回転した状態になります。
「回転速度」という項目では、
出力された粒子が徐々に回転していく設定が行えます。
「回転速度」の値は、
” 1秒間における回転数 ”
として設定できます。
例えば、「回転速度」の値を「2」にした場合、
1秒間に時計回りで2回転するようになります。
また、「回転速度」の値を「-2」にした場合、
1秒間に反時計回りで2回転するようになります。
重力
「重力」という項目では、
出力された粒子にかかる重力の強さが設定できます。
「重力」の値をプラス方向に大きくすると、
画面の下方向に重力がかかるようになります。
ですので、「出力方向」の値を「180」に設定して、
画面上に向けて粒子が出力されるようにした状態で、
「出力速度」の値を「400」くらいに設定して、
「重力」の値を「1000」くらいに設定すると、
” 上方向へ出力された粒子が、
重力の影響で下に落ちていく ”、
といった映像が作れます。
※ また、「重力」の影響で、
徐々に加速して移動するようになります。
※ ちなみに、「拡散角度」の値を「180」にして、
広範囲へ粒子が出力されるようにすると、
ポップコーンが弾ける映像のような感じになります。
「重力」の値をマイナス方向に大きくすると、
画面の上方向に重力がかかるようになります。
ですので、「出力方向」の値を「0」に設定して、
画面下に向けて粒子が出力されるようにした状態で、
「出力速度」の値を「400」くらいに設定して、
「重力」の値を「-1000」くらいに設定すると、
” 下方向へ出力された粒子が、
上に吸い上げられていくような映像 ” 、
などが作れます。
生存時間
「生存時間」という項目では、
出力された粒子が表示され続ける時間を秒単位で設定できます。
例えば、「生存時間」の値を「1」に設定した場合、
各粒子が出力された後、
1秒後に消えるようになります。
「生存時間」の値を「2」に設定した場合、
各粒子が出力された後、
2秒後に消えるようになります。
出力方向の基準を移動方向にする
「出力方向の基準を移動方向にする」 という項目にチェックを入れると、
「XYZ」を「直線移動」などに設定して、
粒子の出力点を移動させる場合に、
自動的に、粒子の出力方向が、移動方向とは逆方向になります。
例えば、「X」の値を「直線移動」で「0」から「-400」に変化させて、
出力点が左へ移動していくようにした場合に、
「出力方向の基準を移動方向にする」という項目にチェックを入れていれば、
右方向へ向けて粒子が出力されるようになります。
ただ、「出力方向」という項目で、
粒子の出力方向を設定している場合には、
「出力方向」で設定した値の角度が加算された出力方向になります。
移動範囲の座標からランダムに出力
「移動範囲の座標からランダムに出力」という項目にチェックを入れると、
「XYZ」を「直線移動」などに変更して、
粒子の出力点を移動させる設定にした場合に、
移動線上から粒子がランダムで出力されるようになります。