Domino (ドミノ) の 使い方 ~ イベントグラフペイン ~ [ Velocity ](ベロシティ) と [ PitchBend ](ピッチベンド) の調節方法 ( Dominoのダウンロードとインストール、MIDI入出力設定と使い方 ) その 7

Domino (ドミノ) の 使い方 ~ イベントグラフペイン ~ [ Velocity ](ベロシティ) と [ PitchBend ](ピッチベンド) の調節方法     (テキストと画像での解説)

※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。

「イベントグラフペイン」は、ピアノロールに打ち込んだノートの”音程の変化・音の強弱” などのデータをグラフとして表示して、
そのグラフの線などを調節する事で、”音の強弱や音程の変化” などのデータを編集する事が出来るエリアです。

イベントグラフペインは「ベロシティ」(Velocity)と「ピッチベンド」(PitchBend)を調節するエリア
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イベントグラフの右上は調節するパラメーターの切り替えボタン、左上は編集ツール
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「イベントグラフペイン」の上部にあるボタンは、
左側が編集ツールで、
右側が編集するデータの切り替えボタンです。 

真ん中の「Velocity」と表記されている箇所は、現在の調節対象のパラメーター
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真ん中の「Velocity」と書かれている箇所は、
”現在、何のデータを編集しているのか?” 
を表示しています。

イベントグラフペインの右上のボタンをクリックすると、グラフの表示が切り替わる
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右側の別のボタンをクリックすると、
真ん中のプルダウンメニューの表記がそのボタンのデータ名に変わり、

グラフの画面も、
そのデータを編集するための画面に切り替わります。

イベントグラフペイン上部の右側にあるボタンについて

それでは、まず、右側の各ボタンについて解説していきます。

左端のボタンは 「 Velocity (読み:ベロシティ / 音の強弱) 」 を編集するためのボタンです。


その隣にあるボタンは 「 Pitch Bend (読み:ピッチベンド / 音程の変化) 」 の編集を行うためのボタンです。


その隣にあるボタンは 「Modulation (読み:モジュレーション / 音色の変調)」 の編集を行うためのボタンです。


その隣にあるボタンは 「 Expression (読み:エクスプレッション / 音量) 」 の編集を行うためのボタンです。


その隣にあるボタンは 「 Volume (読み:ボリューム / 音量) 」 の編集を行うためのボタンです。


※ 「Expression」と「Volume」は、両方とも、音量に関するデータとなっていて、若干、音量の調節の仕方などが違いますが、そこまで違いはないので、あまり違いを気にする必要は無いと思います。

ただ、一般的に、MIDIでは、曲中で音量を変化させる際には「Expression」で音量を調節します。


その隣にあるボタンは 「Panpot (読み:パンポット / 音の左右の位置)」 の編集を行うためのボタンです。


その隣にあるボタンは 「Hold (読み:ホールド / ピアノの音を伸ばすペダル)」 の編集を行うためのボタンです。

イベントグラフペイン右上のボタンで、右から二つ目と三つ目のボタンは音色を変えるパたメーター
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※ その隣にある2つのボタンでは、音色を変える効果のあるデータを編集するための機能のようですが、いくつかのパターンで試してみたところ、特に効果が得られないようなので、解説は省かせていただきます。

また、隣の「Master Volume」というボタンでは、全トラックの音を合わせた全体音量が編集出来ますが、特に使用しないので、説明を省かせていただきます。

イベントグラフペイン右上のボタンで、右端にはるMaster Volumeは特に調節しない
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※ また、隣の「Master Volume」というボタンでは、
全トラックの音を合わせた全体音量が編集出来ますが、
特に使用しないので、説明を省かせていただきます。

これらの各ボタンをクリックして、打ち込んだノートの ”音の強弱や音程の変化” といったデータの編集が行えますが、

DAWと連携して使用する場合、イベントグラフペインで調節するのは「Velocity」(ベロシティ) と「Picth Bend」(ピッチベンド)
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DAWソフトと連携して使用する場合、

実際に使用するのは「Velocity」(ベロシティ) と「Picth Bend」(ピッチベンド) くらいです。

※ 有料のDAWソフトでは、 内臓のMIDIシーケンサーに「Velocity」(ベロシティ) や「PitchBend」(ピッチベンド) などを編集する機能が備わっています。

また、音色の変化(Modulation)や音量(Volume)、音の定位(Pan)などは、基本的にはDAWソフト側の機能やエフェクター系のプラグインを使用して編集します。

ですので、イベントグラフペインの「Velocity」(ベロシティ) と 「Picth Bend」(ピッチベンド) の編集方法についてだけ解説していきます。

イベントグラフペイン上部の左側にある編集ツールの使い方と「Velocity」(ベロシティ)の編集方法

それでは、「Velocity」(音の強弱)の編集方法から解説していきますので、「Velocity」のボタンをクリックします。

DominoのイベントグラフペインのVelocity(ベロシティ)は棒線グラフで調節する
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「Velocity」ボタンをクリックすると、打ち込んでいるノートの下の位置に棒線グラフのようなものが表示されます。

この棒線が各ノートの音の強さを表していて、棒線の高さを変更することで、各ノートの音の強さを変更することが出来ます。

ベロシティの棒線の調節は左上の編集ツールを使って行う
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棒線の高さの調節は、
イベントグラフペイン上部の左側にある編集ツールを使って行います。

編集ツールの各ボタンにマウスカーソルを合わせると、
そのボタンで行える編集の仕方が表示されます。

編集ツールの「フリーハンド」は、イベントグラフ状をドラッグして自由に線を描くことでベロシティなどの値を調節できる
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左端の「フリーハンド」を選択した場合、
グラフの箇所でドラッグして自由に線を描き、
その線通りにグラフを調節する事が出来ます。

Velocity(ベロシティ)の値を調節すると、ノートの色が変わり、濃い色は強い音、薄い色は弱い音になる
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※ また、「Velocity」の値を変更すると、ノートの色が変わります。
値を大きくしたノートは色が濃くなり、
値を小さくしたノートは色が薄くなります。

「Velocity」の値が小さい(棒線が低い)と、音が弱くなり、値が大きいと音が強くなります。

※ また、音量自体を下げるのと、楽器を弱く弾くのとでは、音のニュアンスが違うように、「Velocity」で音を弱くするのと「Expression」で音を小さくするのでは、若干、音のニュアンスが異なります。


左から2番目の「直線」を選択した場合、グラフの箇所でドラッグして直線を描き、その直線通りにグラフを調節する事が出来ます。

「直線」の横のプルダウンメニューをクリックすると、色々な編集ツールが表示されるけど、ボタンとして表示されているものと同じ
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※ また、「直線」の横のプルダウンメニューをクリックすると、色々な編集ツールが表示されますが、ボタンとして表示されているものと同じです。

左から3番目の「ゆるやかな曲線」を選択した場合、線の始まりは緩やかで、終わりの手前で急激に変化する曲線を描く事が出来ます。


左から4番目の「はやい曲線」を選択した場合、線の始まりは急激に変化して、終わりの手前から緩やかになる曲線を描く事が出来ます。


左から5番目の「S字曲線」を選択した場合、線の始まりは緩やか、中間で急激に変化、終わりの手前から緩やかになるS字の曲線を描く事が出来ます。


左から6番目の「ランダム」を選択した場合、ランダムなデコボコの線が描かれます。
※ また、ドラッグしてマウスを上(または下)に移動させると、デコボコの差が大きくなります。


右から3番目の「アンカーの表示切替」をクリックすると、グラフにアンカーポイント(グラフを調節するための点)が表示されて、アンカーポイントをドラッグしてグラフを調節できるようになります。

イベントグラフペインの「選択ツール」と「消しゴムツール」は、エディットツールのものと同じで、連動している
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右から2番目の「選択ツール」と、右端の「消しゴムツール」は、エディットツールと同じ役割となっています。

※ イベントグラフペインの「選択ツール」と「消しゴムツール」を選択すると、エディットツールでも選択ツールが切り替わります。

選択ツールでイベントグラフ内を範囲選択すると「選択範囲へ直線・曲線を入力」のボタンが点灯する
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また、「選択ツール」で、
イベントグラフペインの特定範囲を選択すると、「選択範囲へ直線・曲線を入力」のボタンが点灯して、

「選択範囲へ直線・曲線を入力」ボタンをクリックすると、
「選択範囲へ直線・曲線を入力」画面が表示されます。

「選択範囲へ直線・曲線を入力」画面では、選択している範囲の先頭から終わりまでの直線・曲線を正確に調節出来ます。

「S.Value」は始まりの値、「E.Value」は終わりの値を調節できる
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真ん中のグラフにある三角形のツマミをドラッグすると、
直線・曲線の先頭と終わりの位置を調節出来て、

「S.Value」(Start Value / 始まりの値) と、
「E.Value」(End Value / 終わりの値) に
その位置が値で表示されます。

「S.Value」と「E.Value」の値は数値でも調節できる
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また、「S.Value」と「E.Value」の値を変更して、
始値と終値を調節する事も出来ます。

※ 「Velocity」の値は「0~127」までの範囲と定められていますので、その範囲で値を調節します。

始値から終値までの線を、直線にするか曲線にするかなどは画面右下の「登録済みの式」で選択できます。

画面左下の「視聴」ボタンをクリックすると、調節された状態の音を確認する事が出来ます。

「選択範囲へ直線・曲線を入力」画面での調節が浣腸したら、「OK」ボタンをクリックする事でベロシティやピッチベンドの値が調節される
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調節が完了したら、「OK」ボタンをクリックする事で、
範囲選択した箇所が、調節した直線・曲線状になります。

以上が、「Velocity」の編集方法です。

「Pitch Bend」(ピッチベンド) の編集方法

それでは次に、「Pitch Bend」の編集方法について解説していくので、「Picth Bend」のボタンをクリックします。
ボタンをクリックすると、イベントグラフペインの表示が「Picth Bend」のものに切り替わります。

Pitch Bend(ピッチベンド)ボタンを押すと、イベントグラフの表示がピッチベンドに切り替わる
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「Picth Bend」は、イベントグラフの真ん中にある線を境に、上に線を描けば音程が上がり、下の方に線を引けば音程が下がる、という変化をつけることが出来ます。

ピッチベンド(Pitch Bend)のグラフの真ん中の「0」の値の線で、通常時のノートの高さの音を出力する
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※ 「Pitch Bend」のグラフの真ん中にある線が「0」の値となっていて、
値が「0」の状態で通常の音の高さが鳴ります。

最小値の「-8192」の値にすると1オクターブ下の音程に変化して、最大値の「8191」の値にすると1オクターブ上の音程に変化する
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最小値の「-8192」の値にすると1オクターブ下の音程に変化して、

最大値の「8191」の値にすると1オクターブ上の音程に変化します。

最大値・最小値における音程の変化量は「ベンド幅」で変更できる
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「Pitch Bend」の最小値(-8192)・最大値(8191)で変化させられる音程の幅は
「ベンド幅」の値を調節する事で変更出来ます。

イベントリストの「ベンド幅」をクリックすると音程の変化量が変えられる
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イベントリストペインの
「ベンド幅」と表記されている箇所をクリックすると、

「コントロールチェンジイベントのプロパティ」画面が表示されて、

「Value」という箇所の値を「24」に変更して、
「OK」ボタンをクリックすると、

「Pitch Bend」の最小値(-8192)で2オクターブ下、最大値(8191)で2オクターブ上の音が鳴るように音程が変化します。

「ベンド幅」の値は、1ごとに「Pitch Bend」による音程の変化幅が半音ぶん広がるようになります。

Pitch Bend(ピッチベンド)の音程変化の幅を1オクターブにしたいならベンド幅の値を「12」、2オクターブにしたいなら「24」、3オクターブにしたいなら「36」に設定する
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ですので、「Pitch Bend」による音程の変化幅を1オクターブに設定したい場合には、
「ベンド幅」の値を「12」に設定して、

2オクターブなら「ベンド幅」の値を「24」、
3オクターブなら「ベンド幅」の値を「36」、
というように設定します。

「ベンド幅」の値は最大で「48」に設定出来るので、最大で4オクターブの変化幅に設定できます。
「ベンド幅」の値が「0」の場合、変化幅が「0」なので、「Pitch Bend」を編集しても音程が変化しなくなります。

「Pitch Bend」を編集する際にも、「フリーハンド」や「直線」などのツールを使い、直線・曲線を描いて編集する事が出来ます。

ただ、「Pitch Bend」を編集する際には、その範囲を数値で正確に編集しないと、音程を綺麗に変化させるのが難しいので、

Pitch Bend(ピッチベンド)の値は「選択範囲へ直線・曲線を入力」で調節した方が綺麗な音程変化を作れる
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音程を変化させたい範囲を「選択ツール」で選択した後、

「選択範囲へ直線・曲線を入力」画面を開き、
数値による正確な直線・曲線を描くようにした方が良いと思います。

※ ちなみに、「Pitch Bend」によって急激に音程を変化させる場合に、前のノート(音符)の音が余韻として残っていると、急激に変化させる箇所のノート間で、”きゅぅぃ~うん” といった音が入る事があります。

※ こういった場合、「Release Time」(リリース / 音の開放時間)の調節が出来るMIDI音源(プラグインなどの事) の場合には、「Release Time」を短くしてみて、「Release Time」が調節出来ないMIDI音源(プラグインなどの事) の場合には、急激に変化させる箇所のノートの長さの調節などを考慮しましょう。

※ 「Release Time」は、音の余韻の長さの事です。

※ 「Release Time」が調節出来ないMIDI音源の場合には、急激に変化させる箇所のノートの長さの調節などを考慮しましょう。

※ ただ、「Pitch Bend」で音程を変化させると、少し音色も変わってしまうので、その点を考慮して変化させるようにしましょう。

また、MIDI音源(プラグインなど) の中には、「Pitch Bend」による音程変化が行えないものもあります。

そうしたMIDI音源(プラグインなど) の音程を変化させる際には、「Pitch Shiffter」(ピッチシフター)というエフェクターを使用したりします。

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