コード(和音)について ~ 協和音・不協和音 ~ (初心者でも作曲のやり方が分かる音楽理論) その 13

コード(和音)について ~ 協和音・不協和音 ~     (テキストと画像での解説)

※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。

「コード」(和音:わおん)というのは、
”高さの違う音が、同時に2つ以上 鳴った状態”
の事です。

例えば、「ド」と「ミ」を同時に鳴らした状態や、

「ド」と「ミ」と「ソ」を同時に鳴らした状態を

”「コード」(和音)を鳴らしている”、と言います。

また、大きく分けると、「コード」(和音)には、
「協和音」(きょうわおん)「不協和音」(ふきょうわおん) の2種類があります。

「ド」と「ミ」の「コード」(和音)や、
「ド」と「ミ」と「ソ」の「コード」(和音)のように、

響きが綺麗で心地よい「コード」(和音)を
「協和音」(きょうわおん)
と言います。

逆に、「ド」と「レ」の「コード」(和音)や、
「ド」と「レ」と「ミ」の「コード」(和音)のような、

響きが不安定で不快に感じる「コード」(和音)を
「不協和音」(ふきょうわおん)
と言います。

協和和音になる理由・不協和音になる理由

「協和音」(きょうわおん)のように響きが綺麗で心地よい「コード」(和音)になる理由は、
2つの音(または2つ以上の音) の周波数の比率が整っているからです。

「5Hz」と「10Hz」の周波数比率
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例えば、「5Hz」と「10Hz」では、周波数の比率が、
「5Hz」から見ると「2倍」、「10Hz」からみると「1/2」、
というように整数倍の整った比率なので、

「5Hz」と「10Hz」は整った周波数比率
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「5Hz」の音と「10Hz」の音を重ね合わせると、

「5Hz」の音 (ピンク) の2回目の振動が始まる箇所で、

「10Hz」の音 (青色) の3回目の振動が始まる箇所が重なるようになっています。

 「5Hz」と「10Hz」は周期が重なる
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また、その後も、
「5Hz」の音(ピンク)の振動が始まる箇所で
「10Hz」の音 (青色) の振動が始まる、

というように、振動の始まりの箇所が重なっています。

このように、2つの音(または2つ以上の音) の周波数の比率が整っていると、
振動の周期が どこかで重なり合うので、綺麗に響きあって聴こえる
という訳です。

今回は、例として、整数倍の比率になる「5Hz」と「10Hz」という周波数で説明を行いましたが、
「10Hz」と「15Hz」のように、周波数の比率が「1.5倍」といった ”整った小数倍の周波数比率” でも綺麗に響き合います。

完全五度の音は周波数比率が約1.5倍
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ピアノの鍵盤で言うと、
「ド」から「ソ」のように、
「3音半」(全音3つ + 半音1つ) 離れた2つの音は
周波数の比率が「約1.5倍」になっています。

長二度の周波数比率は約1.25倍
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また、「ド」から「ミ」のように、
「2音」(全音2つ) 離れた2つの音は
周波数の比率が「約1.25倍」になっていて、

短二度の周波数比率は約1.2倍
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「ド」から「ミ♭」(レ#) のように
「1音半」(全音1つ + 半音1つ) 離れた2つの音は
周波数の比率が「約1.2倍」になっています。

協和音とは
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ですので、「ド」・「ミ」・「ソ」の3音を同時に鳴らすと、
綺麗に響き合う 「協和音」(きょうわおん) になります。

「ド」と「ミ」の周波数比率は「約1.25倍」、
「ド」と「ソ」の周波数比率は「約1.5倍」、
「ミ」と「ソ」の周波数比率は「約1.2倍」、
「ド・ミ・ソ」の3つの周波数の比率が互いに ある程度 整っているので、
綺麗に響き合う「協和音」(きょうわおん) になる。

協和音の仕組み
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また、「ド」・「ミ♭」・「ソ」の3音を同時に鳴らした場合も、
綺麗に響き合う 「協和音」(きょうわおん) になります。

「ド」と「ミ♭」の周波数比率は「約1.2倍」、
「ド」と「ソ」の周波数比率は「約1.5倍」、
「ミ♭」と「ソ」の周波数比率は「約1.25倍」、
3つの周波数の比率が互いに ある程度 整っているので、
綺麗に響き合う「協和音」(きょうわおん) になる。

完全四度も協和音
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※ また、「ド」から「ファ」のような
「2音半」(全音2つ + 半音1つ) 離れた2つの音も
「協和音」として響きます。

長二度は不協和音
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短二度は不協和音
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逆に、「ド」と「レ」や、「シ」と「ド」のように、

「1音」(全音1つ)、
または「半音」しか音が離れていない場合、

互いの音の周波数が ぶつかり合って、
互いの周波数を乱し、
不安定な響きになります。


短二度以上離さないと協和音が作れない
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ですので、「協和音」を作る際には、

少なくとも2つの音を「1音半」(全音1つ + 半音1つ)離す必要があります。

「ドレミソ」は不協和音になる
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また、「ド」・「ミ」・「ソ」のような「協和音」の中に「レ」を入れたとしても、

「ド」と「レ」、「レ」と「ミ」の音の周波数がぶつかり合い、

不安定な響きを作り出して「不協和音」になります。

音の高さ(周波数) が離れていれば、不協和音でも程良い心地良さが生まれる

音程差が離れていると不協和音に感じなくなる
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音程差を広げると不協和音に感じなくなる
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ただ、「ド」と「レ」、
「ド」と「シ」であっても、
周波数が離れていれば、

「不協和音」ではありますが、
そこまで音がぶつかり合わなくなります。


「Cメジャーセブンス」(CMaj7)
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この特性を逆に利用して、
「ド」・「ミ」・「ソ」という「協和音」に1オクターブ上の「シ」の音を付け足す事で、

少しキラびやかな感じの
「Cメジャーセブンス」(CMaj7)
という「コード」(和音) になります。

Cメジャーアドナインス(Cadd9)
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同じように、「ド」・「ミ」・「ソ」という「協和音」に
1オクターブ上の「レ」の音を付け足す事で、

また少し違ったキラびやかな雰囲気の
「Cメジャーアドナインス」(Cadd9)
という「コード」(和音) になり、

Cメジャーセブンスナインス( CM7(9) )
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1オクターブ上の「シ」の音と
1オクターブ上の「レ」の音、
両方を付け足す事で、

先ほどよりも厚みのあるキラキラした感じの
「Cメジャーセブンスナインス」(” CM7(9) ”)
という「コード」(和音) になります。

このように、「ド」と「レ」、「ド」と「シ」のような2音であっても、
周波数が離れていれば、そこまで音がぶつからず、
逆に、「協和音」のスパイス的な役割として使う事が出来ます。

オクターブ上下の音は協和音になる
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※ 「ド」と、オクターブ上の「ド」のように、
オクターブ上(またはオクターブ下)にある同じ音名のは、

周波数が「2倍、4倍….」(または「1/2」、「1/4」…)というように整数倍になるので、
「協和音」として響きます。

曲の中で使うコード(和音)について

楽曲で使用する「コード」(和音)は、
基本的に、その楽曲の「キー」(調)で ”主に使用する音(音名)” によって作られます。

※ ”「キー」(調)で主に使用する音(音名)” については、
「キー(調)について ~~~~」という動画で解説しているので、
お手数ですが、そちらを参照してください。

Cメジャーコード(C Major)
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例えば、「Key : Cメジャー」(ハ長調) で使われる「コード」(和音) に、
「Cメジャーコード」(ド・ミ・ソ) というコードがありますが、

「Cメジャーコード」は、
「Key : Cメジャー」で ”主に使用する音(音名)” である「ドレミファソラシド」の
「ド」・「ミ」・「ソ」の音(音名) で作られています。

また、「Key : Cメジャー」(ハ長調) における基本的な「コード進行」(コードの進み方の事) に
「C・F・G・C」という「コード進行」があるのですが、

※ 「コード進行」(コードしんこう) というのは、
いくつかの「コード」(和音) を順番に鳴らす ”コードの進み方” の事です。

Fメジャー・コード(F Major)
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Gメジャー・コード(G Major)
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その「コード進行」で使われている「Fメジャーコード」も、「Gメジャーコード 」も、

「Key : Cメジャー」で主に使用する音(音名)である
「ドレミファソラシド」(Cメジャースケール)
で作られています。

このように、楽曲で使用する「コード」(和音)は、
基本的に、その楽曲の「キー」(調)で ”主に使用する音(音名)” によって作られています。

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