休符について (テキストと画像での解説)
※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。
「休符」(きゅうふ) というのは、音を鳴らさない箇所を「五線譜」に表記するために使われる記号の事です。
小節の中は、必ず、
”「拍子記号」で示されている音符(拍)の数の長さ分にする”、
というルールがあります。
例えば、「4/4拍子」であれば、小節の中を必ず ”4分音符4つ分の長さ” で満たす必要があります。
ただ、メロディーや伴奏には、音を鳴らさない箇所も存在するので、
そうした ”音を鳴らさない箇所” は、音符の代わりに「休符」(きゅうふ) を入れて、
小節の中を、「拍子記号」で示されている音符(拍)の数の長さ分にします。
例えば、この五線譜で、
2小節目の4拍目は、
音を鳴らさない様にしたいという場合には、
「四分音符」の長さ分 ”音を鳴らさない” 事を表す
「四分休符」(しぶきゅうふ) という 「休符」 を
「四分音符」の代わりに入れます。
休符の種類
今紹介した「四分休符」のように、
「休符」にも種類があり、「休符」の種類ごとに ”音を鳴らさない長さ” が異なります。
「休符」の種類ごとの ”音を鳴らさない長さ” は、
「音符」の種類と一致するようになっています。
また、音符と同じ感じで、
「8分休符」から、
”音を鳴らさない長さ” が「1/2」の長さになるごとに、
休符の球の数が1つずつ増えていきます。
各「休符」を五線譜に書く際の、五線の上下の位置は一応 決まっていて、
このように書きます。
また、音符と同じく、
「休符」でも「付点」(ふてん) という小さな点が付く場合には、
その「休符」の長さが「1.5倍」の長さになります。
この場合、「4分休符」に「付点」が付いているので、
「4分休符」の「1.5倍」の長さになります。
「4分休符」の「1.5倍」の長さという事は、
「4分休符」 1つと、「8分休符」 1つを合わせた長さになります。
※ 音符の時と同じく、
各「休符」に「付点」が付く場合にも、
名称の前に「付点」という単語を付け足して呼びます。
「4分休符」に「付点」が付く場合、
「付点4分休符」(ふてんしぶきゅうふ) という呼び方になります。
3連符の休符の書き方
また、「3連符」などを使う際に、
「3連符」の1箇所だけ音を鳴らさないようにする場合には、
その「3連符」の音符の種類に合わせて休符を使用します。
例えば、「4分音符」を3等分した「8分3連符」の場合、
「3連符」で用いられている音符は「8分音符」ですので、
「8分3連符」の真ん中の箇所だけ音を鳴らさないようにしたい場合、
真ん中の「8分音符」の箇所に「8分休符」を代わりに入れます。
「8分3連符」の右端の箇所だけ音を鳴らさないようにしたい場合には、
その箇所に「8分休符」を代わりに入れます。
※ ただ、「8分3連符」の両端の8分音符を休符にする場合、
8分音符を繋げて書いている「3連符」の上に、
「8分休符」を含めて「3連符」にしている事が分かる枠線を書くようにします。
同じように、「2分音符」を3等分した「4分3連符」の場合、
「3連符」で用いられている音符は「4分音符」ですので、
「3連符」で音を鳴らさない様にしたい箇所に「4分休符」を入れます。
MIDIシーケンサーでの休符
「MIDIシーケンサー」においては、
「ノート」(音符の役割を果たす棒状の印) が打ち込まれていない箇所が「休符」扱いになります。
この「MIDIシーケンサー」画面は、
「1マス」が「4分音符」の長さになっているので、
「1マス」 を空白にすると、
その箇所に「4分休符」が入っている状態になり、
その空白の箇所(4分休符の長さ) は音が鳴りません。
ノートの長さを伸ばして、
「1マス」の半分だけを空白にした場合、
「1マス」(4分音符の長さ)の半分である「8分音符」の長さが空白になるので、
その箇所に「8分休符」が入っている状態になり、
8分休符の長さで音が鳴らなくなります。
このように、「MIDIシーケンサー」においては、
「ノート」(音符の役割を果たす棒状の印) を打ち込んでいない空白箇所が「休符」扱いになるので、
打ち込んでいるノートの長さを調節する事で、
音を鳴らす箇所の長さと、音を鳴らさない箇所の長さ、両方が調節されます。
休符の種類ごとの相対的な長さを聴いてみる
音符と同じく、「休符」の種類も、
各「休符」との相対的な長さを表すものであり、
各「休符」の時間的な長さは、
「拍」の音符を何にするのかと、
「BPM」の値によって決まります。
それでは、「MIDIシーケンサー」と「五線譜」、
両方を見ながら、
「休符」の種類ごとの音が鳴らない相対的な長さを、
「4/4拍子」、「BPM = 100」の設定にして聴いてみます。
「全休符」を使った場合、
1小節の間、音を鳴らしません。
「2分休符」を使った場合、
「2分音符」(4分音符2つ) の長さの間、
音を鳴らしません。
「4分休符」を使った場合、
「4分音符」の長さの間、
音を鳴らしません。
「8分休符」を使った場合、
「8分音符」の長さの間、
音を鳴らしません。
「16分休符」を使った場合、
「16分音符」の長さの間、
音を鳴らしません。
「32分休符」を使った場合、
「32分音符」の長さの間、
音を鳴らしません。
それでは次に、「8分3連符」で「8分休符」を使った時の音が鳴らない長さを聴いてみます。
まずは、通常の「8分3連符」を
そのまま鳴らした時の音を聴いてみます。
次に、「8分3連符」の左端の8分音符を「8分休符」にして聴いてみます。
次に、「8分3連符」の真ん中の8分音符を「8分休符」にして聴いてみます。
次に、「8分3連符」の右端の8分音符を「8分休符」にして聴いてみます。
最後に、今聴いた「8分3連符」で「8分休符」を使った状態を、
順番に組み合わせて聴いてみます。
それでは次に、「4分3連符」で
「4分休符」を使った時の
音が鳴らない長さを聴いてみます。
まずは、通常の「4分3連符」を
そのまま鳴らした時の音を聴いてみます。
次に、「4分3連符」の左端の4分音符を「4分休符」にして聴いてみます。
次に、「4分3連符」の真ん中の4分音符を「4分休符」にして聴いてみます。
次に、「4分3連符」の右端の4分音符を「4分休符」にして聴いてみます。
最後に、今聴いた「4分3連符」で「4分休符」を使った状態を、
順番に組み合わせて聴いてみます。
休符の種類ごとに、聴いて頂いたような相対的な長さになります。