AviUtl の 設定 (最大画像サイズ/最大フレーム数/キャッシュサイズ etc…) (テキストと画像での解説)
※ テキストと画像での解説内容は、動画での解説内容と同じものとなっています。
「AviUtl」が使いやすくなる基本的な設定について紹介します。
メインウィンドウを拡大縮小した時に、映像の表示も一緒に拡大縮小させる設定
まず、メニューバーの「表示」の「拡大表示」の中にある「Window Size」をクリックして、
チェックが入っている状態にします。
そうすると、メインウィンドウ画面の端をドラッグして、
メインウィンドウ画面の表示領域を広げたり縮めたりした際に、
メインウィンドウ画面に表示されている映像も一緒に拡大縮小されるようになります。
※ メインウィンドウ画面の表示領域を拡大縮小しても、
プロジェクトの画像サイズ (動画の解像度) は変化しません。
「システムの設定」画面での設定
次に、メニューバーの「ファイル」の「環境設定」の「システムの設定」をクリックします。
「システムの設定」画面では、
「AviUtl」の様々な設定が行えます。
「AviUtl」の「version1.10」からは「システムの設定」が初期設定のままでも、
「AviUtl」が快適に使える設定になっているので、
基本的には、初期設定のままでも問題ないと思います。
ただ、
- 「最大画像サイズ」
- 「最大フレーム数」
- 「キャッシュサイズ」
- 「リサイズ設定の解像度」
という設定項目については、
設定を変更しないと動画編集が行えない事があると思いますので、
これらの設定項目について解説していきます。
また、
- 「再生ウィンドウの動画再生をメインウィンドウに表示する」
- 「編集のレジューム機能を有効」
- 「編集ファイルが閉じられる時に確認ダイアログを表示する」
という3つのチェック項目には、
チェックを入れた方が良いと思いますので、
この3つのチェック項目についても解説していきます。
「最大画像サイズ」の設定
「最大画像サイズ」という項目では、
「AviUtl」に読み込める動画ファイルや画像ファイルの最大画像サイズを設定できます。
「1920 x 1080」以上の画像サイズ (動画サイズ) になっている
動画ファイルや画像ファイルを読み込もうとしても、
「1920×1080を超える画像サイズのファイルは編集できません」
という画面が表示されて、
ファイルの読み込みが出来ません。
「最大画像サイズ」の値が大き過ぎると「メモリの確保に失敗しました」と表示される
※ ただ、「最大画像サイズ」の値を「3840×2160」のように
大きい値に設定すると、
「AviUtl」内における映像データの処理量が多くなりすぎて、
「メモリの確保に失敗しました」という画面が表示されて、
「AviUtl」がフリーズしてしまったりします。
ですので、「メモリの確保に失敗しました」などの画面が表示される場合には、
「最大画像サイズ」の値を「1920×1080」くらいのサイズに設定して、
動画内で使用する画像ファイルや動画ファイルの画像サイズを
「1920×1080」以下に編集・保存して使用しましょう。
プロジェクト作成後なら「最大画像サイズ」より大きい画像サイズでも読み込めるけど注意が必要
「最大画像サイズ」の設定値と設定範囲
「システムの設定」画面の各設定項目を変更したら、「AviUtl」を再起動させる
「システムの設定」画面にある ほとんどの設定項目は、
「設定値」や「チェックの有無」を変更した後、
「システムの設定」画面の下にある「OK」ボタンを押して、
「AviUtl」を再起動しないと、
変更した設定内容が適用されないので、
「最大フレーム数」の設定
動画のフレームレート(FPS) の値が「30」(fps) の場合、
”1秒間に30フレーム” ですので、
「320000フレーム」の長さの動画というのは、
「320000 ÷ 30 = 10666秒」という事になり、
「約177分 (約2時間57分)」の長さの動画、
という事になります。
「最大フレーム数」の設定値と設定範囲
流石に、「ベン・ハー」や「アイリッシュマン」のように、
三時間を超える映像作品を作る事は無いと思いますので、
※ また、「AviUtl」での動画編集中に、
「メモリの確保に失敗しました」という画面が表示されて、
「AviUtl」がフリーズしてしまう場合などには、
「最大フレーム数」の値を小さくすると症状が改善される事があるので、
「メモリの確保に失敗しました」と表示される場合には、
「最大フレーム数」の値を「160000」くらいに小さくしてみましょう。
「キャッシュサイズ」の設定
※ 「メモリ」というのは、
ソフトやアプリで作業中のデータなどを一時的に保管しておく「パソコンやスマホ内部にある記憶装置」の事です。
メモリは「作業台」に例えられることが多く、
作業台が広いほど作業がスムーズに行えるのと同じで、
使用するソフトやアプリが、
一時的にデータを保管出来るメモリの領域が大きいほど、
そのソフトやアプリの動作がスムーズになります。
※ ちなみに、メモリに一時的に保管したデータは、
使用しているソフトやアプリを閉じると消えるので、
編集途中でソフトやアプリを閉じたい場合には、
プロジェクトファイル (編集状態のデータを保存するための、各ソフトやアプリの固有ファイル) としてハードディスクに保存して、
編集が終わった映像や音声を保存したい場合には、
動画ファイルや音声ファイル、
画像ファイルとしてハードディスクに保存(出力)します。
※ けっこう雑な説明になりますが、
- ソフトやアプリは「編集処理や作業を行う人」
- メモリは「作業台」
- ファイルは「作業したデータを保管する箱」
- ハードディスクは ”ファイル(箱)を収納する「倉庫」”
みたいな感じです。
また、”データ処理を行う装置” である「CPU」(中央処理装置) によって、
パソコンやスマホのデータ処理速度が決まるので、
「CPU」(中央処理装置) は、
”ソフトやアプリに割り当てる「作業速度の能力」”
みたいな感じです。
話が逸れてしまいましたが、
「キャッシュ」というのは、
”一時的にデータを保管する”という意味で、
「サイズ」は ”大きさ” の事です。
つまり、「キャッシュサイズ」という項目では、
「AviUtl」を使う時に利用するメモリ領域の大きさを、
”どれくらいの大きさにするか” が設定できます。
「キャッシュサイズ」の値が大きいほど、
「AviUtl」の動作がスムーズになります。
「キャッシュサイズ」の設定値と設定範囲
「キャッシュサイズ」の値は、
「32~1048576」(MByte/メガバイト)の範囲で設定できます。
※ 「1024」(MB/メガバイト) で「1」(GB/ギガバイト) ですので、
「キャッシュサイズ」の値は
最大で 「約1000GB」(約1TB) の大きさに設定できます。
※ ただ、使用しているパソコンに実装されているメモリが「8GB」の場合、
「キャッシュサイズ」の値を「10GB」(= 10240 Mbyte) に設定しても、
使用しているパソコンのメモリ自体が「8GB」しかないので、
「8GB」までしかメモリを使用できません。
※ また、「キャッシュサイズ」を大きくし過ぎると、
「AviUtl」と併用して別のソフトを使用している時に、
ソフト間でのメモリ領域の
競合(奪い合い)が起こり、各ソフトがフリーズしてしまう可能性があります。
「リサイズ設定の解像度リスト」の設定
「AviUtl」のプロジェクトの解像度は、
メニューバーの「設定」の中にある「サイズの変更」という項目で変更できるのですが、
「サイズの変更」という項目に
マウスを合わせて表示される
「解像度」の種類は、
「リサイズ設定の解像度リスト」に入力されている解像度が表示されるようになっています。
ですので、「リサイズ設定の解像度リスト」に元から入力されている解像度以外で、
プロジェクトの解像度を変更する際に、
変更する可能性がある解像度があれば、
その解像度の値を、
「リサイズ設定の解像度リスト」に追加しましょう。
「リサイズ設定の解像度リスト」に解像度を追加する
「再生ウィンドウの動画再生をメインウィンドウに表示する」というチェック項目
「再生ウィンドウの動画再生を
メインウィンドウに表示する」
というチェック項目では、
「AviUtl」で編集中の映像を再生する際に、
再生用の画面として表示される
「再生ウィンドウ」で再生するか、
メインウィンドウで再生するかの設定が行えます。
「編集のレジューム機能を有効」というチェック項目
「編集のレジューム機能を有効」というチェック項目では、
「AviUtl」のプロジェクトを閉じた際に、
プロジェクトの編集状態を自動保存して、
次回「AviUtl」を起動させた際に、
自動保存されたプロジェクトを読み込み、
前回終了させた時の状態に復元する、
という機能の「ON/OFF」が設定できます。
※ 「レジューム」というのは、
”作業状態を自動保存して終了させ、次に使う時に終了直前の状態に復帰する機能”
の事です。
※ ただ、レジューム機能は、
あくまで、前回終了させた時の編集状態を自動保存する機能なので、
そのプロジェクトの状態が、
「AviUtl」のフォルダ内に自動保存された「AviUtl.aup」に上書き保存されて、
前々回のプロジェクトのデータは失われてしまいます。
「編集中のレジューム機能を有効」にチェックを入れた場合の注意点
そのため、「新規プロジェクトの作成」を行いたい場合には、
いったん「レジューム機能」を「OFF」にして、
「AviUtl」を再起動させ、
「新規プロジェクトの作成」を行う必要があります。
「編集ファイルが閉じられる時に確認ダイアログを表示する」というチェック項目
編集した状態をプロジェクトファイルとして保存しないまま「AviUtl」を閉じてしまい、
” 4時間もかかった編集作業のデータを保存し忘れた~~ (´;ω;`) ”
という事がたまにあるので、
「編集ファイルが閉じられる時に確認ダイアログを表示する」 にはチェックを入れておいた方が良いと思います。
※ ただ、プロジェクトを保存、上書き保存していても、
必ず確認のダイアログ画面が表示されるので、
毎回、画面が表示されるのが面倒に感じる場合には、
チェックを外しておいても良いと思います。
※ 「編集ファイルが閉じられる時に確認ダイアログを表示する」のチェックを外しておく場合には、
「AviUtl」を閉じる前に、
プロジェクトファイルを保存するのを忘れないように気を付けてください (>_<)